今日は2つの会合があった。ひとつは、日本ペンクラブ総会でいつも通り東京會舘で開かれた。だが、今日の総会は懸念していた通り揉めに揉める結果となった。その最大の理由は、昨年秋開かれた国際ペン東京大会の収支決算報告があまりにも杜撰で、催事運営上は国際ペン会長が史上最大の規模で成功裏に開催されたとその運営手腕を高く評価してくれたように成功に見えたが、実態は財政面で大赤字だったからである。赤字の理由がはっきりしているならともかく、幹部からその点についてどうも明快な説明がない。質問も簿外口座の開設、予算を遥かに上回る支出、海外からの招待者に対する大幅な支出、特に事務経費と称する2億円以上の内訳等々に説明を求める多くの質問が集中した。
不透明な会計処理については、5月21日付毎日新聞‘メディア’欄で大きく採り上げられ、使途不明金があると指摘され、執行部が実態を公表しようとしない後ろ向きの姿勢に懸念を表明していた。
普段からよく存じ上げている小中陽太郎さん、目黒区議・須藤甚一郎さん、藤川鉄馬さんも舌鋒鋭く不審な点を具体的に指摘された。また、写真家の広河隆一氏が写真展の展示費用として実際に収受した金額を遥かに上回る支出金が決算書に記載されていると不満をぶつけていた。結局収支決算については総会で承認に至らず、不審点を再び精査し報告して、その上で承認か、不承認の賛否を改めて問うことになった。この結果、今年度予算は仮予算となった。
その他にも責任の取り方に対する不満も噴出して、過去の総会には見られないほど荒れた中途半端な総会となった。前々から小中さんや大原雄さんから収支結果について聞き及んでいたが、あまりの巨額赤字には、内情を知らなかった会員はどうすべきか戸惑うばかりである。ある程度数字が見えてきた段階で、執行部が赤字原因の分析・解明や、経費削減の手立てもあったのだろうが、大会を通してそのような様子も見られず、有効な手が打たれるようなことはなかったようだ。それらが原因となったのだろう、混乱して決算資料が送られてきたのは、ついほんの1週間前だった。いかに慌てふためき、混乱していたかが想像出来る。総会開催時間も予定を大幅に延長したが決着には至らず、今日はもうひとつの会合に出席する予定があったので、頃合いを見計らって失礼することにした。
ペンクラブ総会を途中で抜け出し、2つ目の会合である日本旅行作家協会(JTWO)総会会場の帝国ホテルへ向かったが、エレベーター内で下重暁子ペン副会長とばったり出会い、JTWO理事会に出席する下重さんと同じタクシーに乗り合わせて会場へ向かった。東京會舘とは至近距離なので助かった。JTWOでは兼高かおる会長が名誉会長に、下重暁子さんが新会長に就任された。私は新人会員として壇上で挨拶する機会をいただいたが、兼高かおるさんに、トラック島の相澤進酋長について話を伺えたことはまずまずだった。ただ、兼高さんは相澤さんとしばしば会って親しかったと仰っていたが、私が知りたい目新しいエピソードは伺えなかった。佐々木信也さんと私が疑問を感じたような点についてもご存知ではなかった。
今日参加したペンクラブと新人会員となったJTWOでは雰囲気が大分違う。やはりペンの方が著名な作家が揃っていて国際的にも知名度があり存在感があるので、JTWOとはプライドの面でも若干異なるような印象を受ける。その点ではJTWOの方が気安く、アトホームな空気が流れているような気がした。私を推薦してくれた山本澄子さんを含めて、ペンとJTWOの両方の会員になっている人も随分おられる。旅行作家の集まりだけあって、旅行業界と付き合いのある人が多い。現役時代によくお世話になった高梨洋一郎さんや、林荘祐さんのようによく知っている会員にも久しぶりにお会いした。この会に入会したのを機会に自分の旅行体験を活かして、旅に拘った文を書いてみたいと思っている。