昨夜突然起きた熊本県の地震は「平成28年 熊本地震」と名付けられ、時間が経つに連れて徐々にその被害が明らかになってきた。今度の地震は度々余震を発生させて、それが救助活動を思うに任せない原因である。今日午後9時までに震度1以上の余震が148回も起きているという。市内の崩壊した建物は見るに忍びないが、中でも国宝・熊本城が大きな被害を受けた。天守閣の屋根瓦が大分落下したが、城の象徴でもある2つの金の鯱も落ちてその所在も分からない有様である。石垣も一部崩れて見る影もない。実は、先日NHKの看板番組「ブラタモリ」で、熊本城を紹介していた。なるほどと専門家の説明に納得したが、残念なことになってしまった。
死者は9人、重軽傷者は千人を超える。震源地と思われる熊本市の東部、益城町の近くには2つの活断層が走っている。そこに建物崩壊などの被害が集中している。九州高速道路も一部は陥没して交通止めの状態である。九州新幹線も運転を取り止めた。交通網は大分やられて、復旧まで時間がかかりそうである。住民は余震が怖いために自宅に留まるわけにいかず、中には屋外や車の中で寝起きしている人もいる。今夜から熊本地方には雨が予想されていることが、土砂崩壊を考えると心配になる。
明日安倍首相が現地へ出かけるという。1日も早い復旧が望まれる。
ここで考えておかなければいけない大事な課題がある。言わずと知れた原発である。九州にはすでに再稼働している鹿児島川内原発と佐賀玄海原発がある。地震発生と同時にチェックして被害はないとほっとしているようだが、仮に放射能漏れを起こしていたらどうなっただろうか。その可能性は充分ある。九州には大きな地震は起きないとの自信があったようだが、昨晩の地震はそんな迷信なんかふっ飛ばしてしまった。今こそこの日本で本当に危険を冒してまで原発を稼働する必要があるのか、改めて議論を戦わすことが必要だと思う。
今日会社のOB会である社友会が開かれた。久しぶりに会った元同僚や、退職後初めて会った元同僚もいて、昔話に花を咲かせた。昨年の今ごろ噴火現象があった箱根地区の外人旅行について、何人かの役員といろいろ話し合った。会社でも最近増え続けている外国人観光客の箱根地区への取り込みを気にしている。アイディアを提案したいとも考えている。
今日は1年に1度ではあるが、かつて同じ釜の飯を食った仲間と他愛ない話で無駄な時間をつぶすのも気楽でいいものだと感じた。そういう意味では好いサラリーマン生活を送ることができたということだろうか。