1476.2011年5月30日(月) ドイツ、2022年までに脱原発

 ついにドイツが脱原発を表明した。福島原発事故前までは、恐る恐るだが原発へGOサインを出していた。それが福島原発事故がきっかけで一時運転を休止していたが、今日になって原発から脱却する方針を固めた。遅くても2022年までに全廃する意向だそうだ。
 ドイツは現在電力供給量の約23% を原発に頼っている。他国へ先駆けて「脱原発」へ舵を切ったドイツは今後、再生可能エネルギーなどへの構造転換を目指すことになる。現在停止中の8基は再 稼動しない。残りの9基はいずれすべて停止となる。まさに電光石火というか、この決断の早さには舌を巻く。いつも前向きに検討とか、多くの意見を聞いて正 しい方向に進むよう努めたいとのらりくらりのどこかの国とは随分違うなと思う。
  昨日も政治家の行動につい愚痴を書いたが、原発事故にお構いなく与野党の国会議員たちは政局がらみの菅内閣不信任案提出に慌しい動きを見せている。なぜ谷 垣自民党総裁は「公明党」「共産党」「みんなの党」「立ちあがれ日本」と歩調を合わせて不信任案を提出するのか。答は簡単である。谷垣氏自身の存在感が自 民党内でまったく示されないからである。自民党内で若手を中心にそういう声を耳にした谷垣氏が大芝居を打ったというのが本当のところではないか。結局不信 任案を考えている国会議員にとっては被災者のことなんか二の次で、自分たちのことしか頭にないのだ。現在様子見だが、今週中に不信任案を提出しそうな雲行 きである。まあその時になってもし解散・総選挙でもなったら、最早国民は誰一人今の国会議員を信用しなくなるだろう。
 それにしてもドイツの早業に比べて、何とまあのろまで、無様な猿芝居を演じている日本政治だろうか。
 今日の朝日夕刊に日本賞賛とでも呼ぼうか、或いは皮肉と言おうか、シドニーに本部を置く国際民間シンクタンク「経済・平和研究所」が2011年版国際平和指数を発表した。それによると「国民が日常生活で平和を享受」している平和ランキングは、日本が2年連続で世界第3位だそうである。たいしたものである。世界153カ 国を対象に犯罪発生率や政治の安定などで評価した指数である。因みに上位は①アイスランド、②ニュージーランド、③日本、④デンマーク、⑤チェコの順で、 下位は最下位のソマリアから、イラク、スーダン、アフガニスタン、北朝鮮の順だという。今の日本の政治が安定しているのかどうか、基準が分かりにくいが、 それでも日本は世界から治安が良く住みやすい国だと見られている。それは決して政治家のお陰ではないことだけははっきり言っておきたい。

2011年5月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com