1484.2011年6月8日(水) アラブ諸国は長期政権で非難され、日本は短期政権で信用を失っている。

 来年5月に開業する東京スカイツリー展望台の入場料金が発表された。あまりに高い料金にびっくりした。ふたつの展望台のうち低い方の第1展望台が大人2000円で、高い第二展望台は3000円だという。あまりひとりで昇る人はいないだろうから、仮に夫婦やカップルで昇れば6000円の出費である。これに家族連れで小学生の子どもを2人でも連れて行けば2800円加算され、家族全員で8800円となる。これではおいそれと気軽に見学というわけにはいかない。他の塔でもこれほど高い(料金も高さも)ところはないのではないか。
  どうしてこんなにも高い入場料金となったのだろうか。建設費用がかなり高額だったことが入場料が高額になった最大の原因と考えられるが、オーナーの東武鉄 道が高い前人気に便乗して料金を高めに設定したのではないかとも思う。自分としては、必要なら昇ることも考えるが、今のところ昇ってみようという気分には なれない。
 さて、ポルトガルの大統領が交代したが、注目されていたペルー大統領選挙の結果は、戦前から話題を集めていたフジモリ前大統領の長女が僅かに対立候補ウマーラ氏に及ばなかった。
 一方、国際社会の批判を浴びながら延命の綱渡りをしているリビアのカダフィ大佐がまだ音を上げない。ドイツのメルケル首相と会談したオバマ大統領は、大佐の退陣は時間の問題だと語った。カダフィ政権の閣僚や幹部軍人が次々と離反していることと、NATO主導の軍事行動に成果が表れているからである。
 もう1人、民主化勢力から非難され、周辺諸国からも退任を突きつけられているイエーメンのサレハ大統領も、官邸へロケット弾を射ち込まれ負傷して隣国のサウジアラビアへ治療と称して国外脱出中である。いずれも長期政権による独裁政権による膿が政権内部に蔓延っている感じである。
 その点わが国の政権は、批判される長期政権とは真逆である。それがあまりにも短期間で、実績をほとんど挙げないうちに渋々退陣して、こればかりは諸外国からもう少し長い間トップにいてくれないと誰とトップ会談をやってよいのか分らないとぼやかれる始末である。
 短いとばかりに非難されているわけではない。短か過ぎるのだ。アラブの長期政権とはまったく反対なのだから冗談にもならない。今日のニュースは、小泉元首相以降の各首相はほとんどが在任期間がたった1年前後だったという事実を伝えていた。
 今日で在任366日の菅首相の後釜に誰を据えるのかの議論が、すでに与野党の幹部の間では進められている。まったく不毛の話し合いである。目の前に大震災復興という大問題を抱えながら、今日も小粒の政治家が国家、国民を忘れ去って首相選びに狂奔している世紀末的ドラマである。

2011年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com