1498.2011年6月22日(水) 宮武外骨が生きていたら、今の政治に何と言うか。

 今日駒沢大講座で宮武外骨について昔のビデオを観ながら、その後に清田義昭講師の解説を伺った。これまで外骨については、反骨のジャーナリストとは知って いたが、反体制的行動と気骨ある業績については知らなかった。ユーモア溢れる雑誌や新聞で世相を風刺したが、幾たびも牢獄生活を体験し、その牢獄内で新聞 を発行するという徹底振りまではまったく知らなかった。講師も言っていたが、慶応3年生まれで昭和30年に89歳で亡くなるまで、検挙されることはあっても拷問の末、獄死したり、処刑されることがなかったのは、彼の生き方がある面で官憲から目を逸らせるようなところがあったからではないだろうか。
 正義感の強い硬骨漢だが、その中でユーモア精神に溢れている点がよい。
 「我に子孫なし・我に学識なし・我に余年なし・我に墳墓なし・我に頭髪なし」というのもいい。
 さて、今日会期末を迎えた通常国会が70日 間延長されることになった。連日ごちゃごちゃ内輪揉めばかりしていて、漸く議決で決まったというお粗末の一席である。こう決まった以上8月末まで菅首相に は陣頭指揮してもらって、大震災復興に向けた法律を通して実施に移してほしい。ここ最近政局に取り付かれていた政治家の言動は、あまりにも国民を馬鹿にし ている。ひとりでは何もできない政治家が、何を偉そうなことを言っているのかと思ってしまう。
  昨日ワシントンで行われた日米外務・防衛閣僚会議(2+2)では、沖縄県民の反対をよそに辺野古に滑走路を作るという自公政権時代の日米合意に舞い戻っ た。訪米前に北澤防衛相は仲井真・沖縄県知事に辺野古への移転を承認して欲しいと訴えたが、知事は敢然としてこの申し出を蹴った。それを無視したうえで、 辺野古への移転をアメリカに了解する日米合意の確認である。こんな不誠実な手法で大丈夫だろうか。元々鳩山前首相の「最低でも国内県外移設」がポシャッて から、民主党政権のやることなすこと、みんな話にならない。自分たちの意見を固めることもせず、根回しもせず、反対意見を斟酌することもなく、アメリカに 正面からぶつかっても思い通りにいくわけがない。どうしてやることなすことみんなダメなのか。世界は動いているのに、日本だけが福島原発で動けない。これ では政治家は必要ない。
 国連事務総長を潘基文現総長がもう一期努めることが決定した。国際通貨基金(IMF) のトップの専務理事にフランスのラガルド財務相がほぼ就任が決まった。これに引き比べてわが国の首相はいつまで現職が務めるのか、近々辞任するとしたらポ スト菅に誰が就くのか。まったく分らない。これだから外国から舐められるのだ。もう好い加減にしろ!宮武外骨が存命なら、何と言っただろうか。

2011年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com