1504.2011年 6月28日(火) コップの中の大騒ぎ、政治ごっこは好い加減にしろ!

 菅首相の延命を図るかのような姑息で不適切な内閣改造を行ったが、これが民主党内、特に党幹部にとっても極めて 不評、加えて自民党議員を一本釣りしたために自民党からも批判を浴び、菅首相としては益々四面楚歌に陥った感じである。首相は性懲りもなく、辞任の条件と して3つの法案成立を明言した。第一に第二次補正予算、第二に再生可能エネルギー特別措置法案、第三に特例公債法案である。これが国会を通らないなら辞め ないとの強気の意思表示でもある。
  ところが、その前提として行った大臣の取替え作業が、よく分らない。震災復興と原発事故対応にばかり担当大臣がこね回すものだから、実に分かりにくい人事 であり、担当大臣である。新たに作られた原発事故収束・再発防止担当大臣に細野豪志・首相補佐官を当て、復興担当相に松本龍・環境相兼防災担当相を起用し た。これだけでも目まぐるしいのに、蓮舫行政刷新相を首相補佐官にし、行政刷新相は枝野官房長官が兼務して、松本氏の環境相は江田五月・法務相が兼務す る。
 一番酷いのは消費者庁で、2年間で大臣が6人目だそうだ。主婦連合会事務局長も呆れ果て、いつも大臣が兼務で短命とぼやいている。確かにこれでは、消費者政策も腰を据えてできるわけがない。消費者行政が軽視されているのは言わずもがなである。
  さて、今は株式会社の株主総会が真っ盛りである。今日は各地の電力会社で総会が開かれた。話題の東京電力の株式総会も都内のホテルで開催された。出席株主 数が過去最大、総会開催時間が過去最長である。各メディアもその様子を伝えるためにあの手この手で実況しようとしている。当然原発反対の動議も出された が、すべて否決されたようだ。それはそうだ。東電のような大企業の大株主は、ほとんどが経済を減速させるような手段を善しとしない大金融機関とか、東京都 である。個人株主の声なぞ所詮ごまめの歯軋りにしか過ぎない。東電も謹慎程度のポーズはとるが、総会自体はすべての案件が可決されることを織り込み済みの うえ乗り切った。
  ところで、一向にわが国のエネルギー政策に関する議論や意見が盛り上がってこない。確かに福島原発を収束させることに全力をあげる時期ではあるが、そろそ ろ次のエネルギーについて真剣に議論しないと間に合わなくない、結局安易に原発しかないという政府にとって思う壺の政策へ収束されていくことが恐ろしい。
 やはり、この際マス・メディアが世論を動かしていかなければいけない。その点でメディアの責任は重いと思うがどうだろう。

2011年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com