1505.2011年6月29日(水) マレー鉄道の魅力、終点駅がなくなる。

 今年認定登録された「世界遺産」が日本の小笠原諸島と平泉を含めて25ヶ 所だということがやっと分った。手を尽くしてインターネットで調べて分ったのだが、マス・メディアは日本の2ヶ所について報道するだけでなく、もっと外国 のどこの何が世界遺産として登録されたと報道すべきではないだろうか。今までもその年に認定された世界遺産を調べるのにかなり時間を費やした。
 今年認定された25ヶ所を併せて世界には「世界遺産」が936箇所ということになる。中国で今年認定された世界遺産の中に「杭州西湖の文化的景観」があった。ここへは2度行ったことがあるので、私の個人記録として訪問世界遺産は158ヶ所になった。早速HP上の「訪問世界遺産」を修正する必要がある。まだほかにも、他の国で過去に私が訪れた都市の中に今回認定された世界遺産が含まれているかも知れない。楽しみにしてこれからのんびり調べてみようと思っている。
 今夕の日経紙に「マレーシア国有鉄道-シンガポール部分廃線」と書かれていた。記事によるとマレーシア側最南端のジョホールバールからコーズウェイを渡ってシンガポール領に入りシンガポールの駅・タンジョンパガーまでの20kmの土地を、マレーシア政府はシンガポールに返還することになった。これによりこの20km部分は廃線となるわけである。シンガポール政府がこれまで主張してきたように、他国の国鉄が自国内の真ん中を貫通する異常事態を解消することになった。
 私自身この鉄道の始発駅、(タイ鉄道)バンコックから2000km近 く走って旅に終りに近づくこの区間に感じる何とも言えないノスタルジックなムードに魅力を感じて、度々シリーズ・ツアーを計画し、多くの参加者を得て大い に盛り上がったものだ。当時の会社もこのツアーの人気によって社員の士気が上がり、大いに潤った。私も5度ほど搭乗し、ジョホールバールから山下奉文大将 の名を轟かせたブキテマの丘を通りシンガポールへ入線する時間が好きだった。
 これでマレー鉄道は全長が約20kmばかり短縮される。目的地の最後の目玉でもあり旅の究極の魅力が無くなり、タイ、マレーシア、シンガポール3ヶ国を貫通する鉄道のイメージも2ヶ国となり、南方の鉄道の旅イメージが消えることになり、随分夢と思い出を与えてくれただけに、残念な気がしてならない。
  今中国の高速鉄道の技術特許が問題となっているが、スピードだけに拘るとそういう尖った話になる。マレーシア・シンガポール両国同士の話し合いの末に解決 されるのなら、傍からぶつぶつ言うのも憚られるが、それでものんびりと低速で走り、列車の旅を楽しませてくれたマレー鉄道の、最後の最後の魅力が削除され るのはちょっと寂しく、残念で仕方がない。

2011年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com