3338. 2016年7月3日(日) 凄惨なテロに比べて、楽しいクラシック音楽会

 一晩明けて朝刊を見れば残忍な見出しに驚かされる。バングラデッシュで日本人7人死亡とある。20代の女性から80歳の男性に至るまで皆働き盛りの技術者だった。イタリア人の犠牲者は日本人のそれを上回り9人となった。事件後、執拗にもイスラム国(IS)から5度に亘って犯行声明が出された。バングラデッシュ政府はどういう根拠かこのIS声明を否定している。日本人を狙った原因は分からない。2014年にバングラデッシュへのODA支援額は日本がトップで、同国からは信頼され、両国間は友好的な関係にある。その日本に対してテロリストが照準を向けたのは、彼らにとって日本の存在が目障りになってきたということだろうか。これから日本の立場は益々難しくなる。

 さて、毎年2度開催される上野浅草フィルハーモニー管弦楽団の第60回目の定期演奏会が開催された。60回目を記念してホームタウンの浅草公会堂ではなく、豪華な「すみだトリフォニーホール」が会場となった。1800名収容の素晴らしい会場である。ゼミの仲間、赤松晋さんがチェリストとして長らく精力的に活動しているので、恩師が亡くなって今では解散したゼミの仲間も昔を懐かしんでいつも通り集まる。毎度難しい名曲が多いが、今日はショスタコーヴィッチ「祝典序曲」、レスピーギ「ローマの祭り」、そしてサン・サーンスの交響曲第3番をオルガン伴奏付で演奏してくれた。やはり音響効果も良いせいか、迫力ある演奏だった。充分楽しむことができた。

 終演後、いつも通り食事会を行ったが、幹事が手ごろなイタリア・レストランを見つけて手配してくれていた。私も妻を同伴し、全員で22名のクラシック愛好家が一堂に会した。女性を交えて和気藹々としたアトホームな雰囲気の中で、飯田先生のゼミで学ぶことができた幸せを噛みしめていた。来年5月に亡き恩師の7回忌を迎えることになるので、それ以降の計画について説明した。更にこのゼミの親しく好ましいムードをいつまでも持ち続けたいとの申し出があり、来年5月ごろに箱根へ1泊旅行をしようという話がまとまり、行きがかり上私がその世話役を仰せつかることになった。バングラデッシュの犠牲者には申し訳ないが、心地よい爽やかな1日となった。

2016年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com