一昨日本欄に書いた松本龍・復興担当相について、芳しくない風評が飛び交っている。大体震災の復興という地道で 期間限定の職務が不満なのか、異常な言動が目立ち始めた。わがまま仕放題に育った世間知らずのお坊ちゃんが、ついに馬脚を表したような印象である。復興計 画が前進し、被災者の気持ちが癒されるのであれば多少のオーバーパフォーマンスも許されるが、松本大臣の場合はむしろ自らの感情の赴くままに暴論を吐い て、被災者の気持ちを傷つけている。今朝の朝日新聞第2面には、全頁の1/6を割いて昨日の松本大臣のスケジュールを追跡報道している。
昨日訪れた岩手県庁前では出迎えた達増拓也・知事目がけてサッカーボールをキックしたり、仮設住宅の要望をしようとする知事に「仮設はあなた方の仕事だ」 とか、「国は進んだことをやっている。そこに追いついてこないといけない。智恵を出したところは助けるが、智恵を出さないやつは助けない」だの、「九州の 人間だから、東北の何市がどこの県とかは分らない」などと本気とは思えないようなことをしゃべって周囲の顰蹙を買っている。これほど乱暴な言葉をわめき散 らす低レベル大臣も珍しい。所詮親抱えの世襲議員の成れの果てである。被災した県を助けようとの気持ちより、言うことを聞いたら助けてやると言わんばかり で、一体全体自分は何様だと思っているのか。大臣のポケットマネーで支援しようというなら、まだ言い分も理解できないことはないが、支援金の出所は国民の 税金だ。よほど自分が偉いと思っているのではないか。勘違いも甚だしい。
次に訪れた宮城県庁では、応接室に後から現れた村井嘉浩・知事の握手を拒み、自分が先に入ってから客を呼べと威 嚇してみせたり、しっかりやれよと恰も上司が部下に言う台詞を使ったり、とても常識ある大人の対応ではない。村井知事もよほど腹に据えかねたか、国と自治 体は主従関係にあるのではないと不快感を露にした。大臣としてというより人間としての品格を疑わざるを得ない、その態度は「傲慢」の一言に尽きる。多分こ ういう不遜な人間は、何をいくらやっても問題は片付かないだろう。
この人が戦後社会党議員として長年部落解放問題に心血を注いできた「部落解放の父」、松本治一郎参議院議員の 孫だったのかと思うとそのあまりに大きな落差に愕然とする。言うことが雑で誠意のない言動を知ると、他に民主党には大臣を務められる国会議員がいないのか と情けなくもなる。
近年日本の政界には人材難現象が表面化しているが、居並ぶ大臣の中でもこの松本大臣のように、高いところから他人を非難ばかりしているような人間がのさばるようでは、原発事故処理も外交問題も当分お手上げか。それにしても酷い政治家ばかり揃ったものである。
さて、先月28日 (火)にドキュメント「トラック島の日系人大酋長が見せた大和魂と残した謎」初校を関係者3人へ送ったところ、今日早速佐々木信也さんから校正文を送り返 していただいた。流石にトップバッターとして活躍しておられただけにされることはスピーディである。校正で知ったのは、新人選手として1シーズン全試合全 イニングに出場した佐々木さんの記録は、2年後の長嶋茂雄選手を合せても歴代たった二人しかいない大記録だったということである。そのほかに高橋球団の高 橋龍太郎オーナーが大変な野球好きで、毎日試合を観ては佐々木さんの打率を気にかけていたということも知った。
あとは相澤さんのご親戚と森喜朗・元総理からしばらく返信を待つことになる。お二人は何と言ってこられるだろうか。