1517.2011年7月11日(月) 東京電力の情報公開に隠されているもの

 福島原発事故が発生して以来電力の供給量の逼迫懸念から、東京電力は地域ごとに計画停電を要請していた。その後全国的に節電を周知させ、そのお陰で今のところ毎日20% 近くの余裕があるようだ。実は、その計画停電を実施していた当時から、毎日地区ごとの計画停電時間帯が発表されていたが、わが家のある世田谷区は表示され ず、実際に計画停電が実行されることはなかった。それは正直に言ってありがたいような気持ちではあるが、他の地域が等しく不便を強いられるのにわが世田谷 区だけ、のうのうと恩恵に浴しているのも気がひけるし、これはこれで不公平ではないかと気にしていたところ、やはり気にする人が多くいたらしく外野がざわ ざわしてきた。なぜか世田谷区だけ計画停電から除外されているのは、当然それなりの理由があると思う。東電はその理由を明かさない。あれこれ風評だけが一 人歩きすることになる。
 ところが、この計画停電とは別の話題として今週の「AERA」(7月18日発行)が、世田谷区の電力消費量について採り上げている。「世田谷区VS.東 京電力―なぜ消費量出せないのか」であるが、この記事の中で気になったのは、東電が世田谷区には電力消費量を示せないということである。なぜ世田谷区だけ 提示できないのか。その根拠が分らない。区としては夏祭りの自粛、つまり電力の節約を行うには、実際の電力消費量を知りたいわけで、東電に数字を提供して くれるよう求めたが、NOの回答だった。東電が数字を出す根拠を提供できない理由が分らない。もし 世田谷区の望む数字を提供するためには、そのシツテムを増設するために4億円と8ヶ月の時間が必要との東電の説明は、素直に納得できるものではない。どう もこの辺りに何やらファジーな東電という会社の特殊性、隠蔽性、国策会社的体質があるのではないだろうか。
 今日で大震災発生後丁度4ヶ月となった。吉村美栄子・山形県知事と嘉田由起子・滋賀県知事が原発依存からの脱却と太陽光など代替エネルギーへの転換を訴える「卒原発」を明日、明後日開催される全国知事会議で共同提案する。
 さて、どんな反応が表れるか。注目したい。

2011年7月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com