女子サッカー日本代表チーム「なでしこジャパン」が、また強敵を破りワールドカップ決勝戦へ進出した。正直に言ってスウェーデンに勝てるとは思わなかった。平均身長差10cmの 不利な体格に加えて、過去の対戦成績も分が悪い。それでも「なでしこジャパン」は大敵をものともせず、終始積極的に攻め、前半先制点を奪われながらもすぐ 同点に追いつき、後半2点をもぎ取って見事にスウェーデンを破った。たいしたものである。鮮やかなゲームメークとタフネスぶりには、地元のドイツでも賞賛 の声が広がっている。
18日決勝戦の相手はランキング世界№1のアメリカだが、相手にとって不足はない。過去24回対戦して一度も勝っていないが、今の日本は上げ潮ムードだし、パスワークが進歩しているので、得意技を活かして金メダルを獲得し、震災の被災者に元気を与えて欲しいものである。
一方、名古屋では八百長相撲の禊が済んだとして大相撲名古屋本場所が開催されているが、今日5日目に大関魁皇が勝ち、幕内通算1046勝を挙げ、横綱千代の富士の従来の記録を破った。これもメデタイ話である。
さて、やはりと言うべきか、昨日の菅首相の脱原発発言に対して、民主党内外から皮肉たっぷりの嫌がらせ発言が発 せられている。民主党をダメにした張本人の鳩山由起夫・前首相が方向性は間違っていないが、実現までの時間軸があいまいと言い、執行部のひとりは「党内議 論は全くやっていない。『またやったな』という話だ。たわごとにしか聞こえない」とまるで相手にしていない。首相を支えるべき枝野官房長官までが、「首相 は脱原発依存とは言っていない。当面安全性をより高めつつ原発を活用していく」と言った。そしてこうも付け加えた。「首相の遠い将来の希望である」と菅首 相の発言の内容を曲解したり否定するようなことばかり言っている。みんなで寄ってたかって、脱原発ムードが高まるのを押さえ込もうとしている。かっての盟 友・仙石由人官房副長官までが記者会見で願望を語ってはダメだと首相の発言を批判する有様である。これほどまでに一国の最高責任者である総理大臣の発言は 軽いものなのだろうか。一体全体この菅内閣を取り巻く面々は、何を考えているのか。
脱原発の世論の高まりを最も恐れる電力会社のひとつ、九州電力で公になったテレビ公聴会のやらせメール事件の概要が分ってきた。テレビ局に対して原発運転再開を求めるメールを送るよう、会社が社内外に圧力をかけた。結果的に原発再開反対が163だったのに対して、原発再開賛成は286だった。だが、その賛成メールの内141が 九電関係者のメールだったと判明した。もし、それらのやらせメールがなければ、原発反対メールの方が多かったということになる。世間を欺く卑劣な行為を犯 した真部利応・九電社長は、今日辞任の噂を否定して続投すると述べた。世間をこれだけ騒がしておいて現在のところ社内では誰も責任を取らないという。例え 悪質と見られようとも原発を維持するとの信念の下に、国策会社として国民に一切責任を取らないという腹積もりのようだ。こんな鉄面皮が許されるのだろう か。こんなことで良いのだろうか。大会社のモラルも低下したものである。
今日日本旅行作家協会例会に出席するはずだったが、午後になって急に下痢を起こし体調が優れず欠席した。山本澄子さん、近藤聰さんと積もる話が出来なかったことが残念だった。明日の日本ペンクラブ例会には、何とか出席したい。