今日は国民の祝日「海の日」である。平成7年に祝日制定された時は7月20日だったが、平成13年の祝日法の改正によって平成15年から7月第3月曜日に変更になった。
2005年に福島県職員研修の講師を務めるため、その前々日、17日 に相馬市の鈴木進一さんのお宅に泊めてもらい、その翌日の「海の日」に松島と瑞巌寺を鈴木さんご夫妻に案内してもらってから福島市内のホテルまで送っても らったことがあった。勇ましい大漁旗を掲げた幾艘もの漁船の間を縫うようにして松島湾を観光船で巡ったことが懐かしい。その鈴木さんご家族も東日本大震災 ではどうやら無事だったと聞いて安堵している。
今日は日本中が明け方行われた女子ワールドカップ決勝戦で、日本チーム「なでしこジャパン」の堂々の優勝に酔いしれた嬉しい一日だった。テレビでは朝から 晩まで一日中、「なでしこジャパン」得点シーンを繰り返し放映していた。まあこんなに鮮やかな勝ちっぷりは何度観ても飽きることはない。戦前の下馬評は悪 かったが、その予想を覆して勝った決勝トーナメントの2試合、準々決勝対ドイツ戦、準決勝対スウェーデン戦以上に厳しい戦いが予想されていたが、わが「な でしこジャパン」は、最大の強敵・アメリカに対して臆することなく延長戦で2-2の末PK戦を制して撃破した。女子サッカー世界チャンピョンの座に君臨したのである。「なでしこジャパン」はおろか、日本のサッカー界にとっても初めての栄誉であり最高の勲章である。
日本中を力づけた今回の勝利は、「弱敵として侮らず、強敵として恐れず」をモットーに大敵アメリカに対して、一歩も退かず身体を張って食い下がりひたすら チャンスを待っていたところに勝因があると思う。ほとんどの日本人はまさかアメリカを破るとは想像していなかっただろう。実際川淵三郎・日本サッカー協会 名誉会長ですら、まず勝てるとは思っていなかったと正直に漏らしていた。
このチームには、チームワーク、指導者、キープレイヤー、選手ひとりひとりの傑出した能力、ハート等々チームが勝つための諸々の条件が備わっていた。特に 感心したのは、勝負を諦めない執着心である。個人的には、澤穂希選手のキャプテンシーと得点能力が素晴らしい。澤選手は今大会のMVPと得点王も獲得した。強敵アメリカに2度までも試合をリードされ、普通ならこれまでと諦めるところだが、その都度同点に追いつき決着をPK戦へ持ち込むという試合運びで強敵を降した。
今日の勝利は日本国内のみならず、世界中から賞賛されている。フランクフルトのスタジアムは4万9千人の観客を呼び込んだが、地元ドイツに勝った日本に対 する声援も多かった。少しずつ女子サッカーも定着しつつある。これを機会に日本でも、女子サッカーが普及することを願っている。
大震災など嫌な事件が頻発し、政治のアホらしさにもうんざりしている最中に、久しぶりにスカッとする快挙である。