1527.2011年7月21日(木) 民主党がマニフェストを見直し

 民主党の岡田克也幹事長が、一昨年の総選挙に際して国民に約束したマニフェストを見直すと述べると同時に、国民 にお詫びするとも述べた。4年間の衆議院議員任期の半分も経過しない内にこのていたらくである。やはり無理が祟り無責任だと思うと同時に、第2次補正予算 法案通過を念頭に置いた政局がらみの後退劇で、野党のペースに巻き込まれたと感じた。
  しかし、野党時代に良いこと尽くめで大盤振る舞いのマニフェストを作成し、そのお陰で自民党から政権を奪ったとするならマニフェストを見直し、変更するこ とは国民を欺くに等しい。これでは政権の座を潔く去るべきであると思う。結局足が地に着いていないから、政策実行もままならず難局を乗り切れない。最大の ネックになったのは、子ども手当てである。確かに子育て世代にとっては、大いに助けられたと感じるだろうが、他の支出とのバランスを考えるとやはり厳しい 政策実行だったのではないだろうか。だが、だからと言って予算が足りないので政策実行をトーンダウンさせるという手法は、政権政党として取るべき態度では ない。
  それにしてもこの民主党政権というのは、確たる哲学も信念もなく時代の流れと政権交代の熱狂的な世論によって支えられた一時的なフィーバーで実現したに過 ぎないのではないか。現在の民主党政権を見ているとトップのリーダーシップが欠けている。トップに理念と哲学がないから、いつもふらふらしている。こんな 調子で国民を導いていけると思っているのだろうか。
  さて、ワールドカップ優勝以来日本中が「なでしこジャパン」ブームに沸いている。経済効果も相当あるという。選手たちも挨拶回りから、練習へと休む間もな く動いている。その中で監督と一部選手が東京都庁へ優勝報告の挨拶に訪れ、石原慎太郎知事が激励とお礼を述べ、これだけ日本中に力と勇気を与えた優勝メン バーに銀座パレードさせて優勝に応えてあげるくらいのことを考えても良いのではないかと持ち上げた。パレードはどこまで本心か分らないが、選手たちに労い のかけてそう語った。その直後に「報道ステーション」の古館伊知郎キャスターが、そんなことより選手たちに被災地を訪ねてもらって被災者を元気づける方が 大切だと話したが、一概にそうとも言えない。果たしてそうだろうかと疑問も感じた。
  その判断の是非については何とも言えないが、石原知事の発言の真意は予想外の活躍で世界一の座につき、国民、特に被災者に勇気を与えてくれた選手たちを褒 め称え、活躍に応えてご褒美をあげようということで、被災地への表敬的な凱旋をしてもらうという意図ではない。もし古館キャスターの言うように選手たちに 被災地へ激励に行かせるとしたら、選手たちには反って心理的な負担を強いるばかりではないかと思う。
 銀座のパレードが行われることはないようだが、どうも感情論ばかりが先走って核心を突いた議論になっていないような気がするが、どうだろうか。

2011年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com