JR三鷹駅前で佐々木信也さんと待ち合わせ、佐々木さんの車でファミレスへ行ってエッセイに添付する「高橋ユニオンズ」時代の写真を見せてもらい複写した。佐々 木さんから現役時代のユニフォーム姿と、岡山県営球場における高橋球団解団式の貴重な写真である。それでも複写写真の鮮明度にやや自信が持てず、コンビニ のコピー機器で改めてコピーを撮った。この方がよほど良い。後者は1957年の最下位チームのスプ リングキャンプ場のグランド状態を偲ぶことが出来る貴重な写真であるが、よく見てみると現在と比べて球場自体はもとより、周囲の光景があまりにもみすぼら しく見える。今ではメジャーリーガーも輩出して派手に見られがちのプロ野球選手も、この時代は一部の選手を除いて特別ちやほやされるようなこともなく、さ して割りの良い職業ではなかったのではないだろうか。この解団式の写真はアピール度がかなり高いので、ぜひエッセイに添えて載せたいと思う。
佐々木さんとは3日前に亡くなられた森元総理のご子息についても、ひとしきり話した。森元総理のご子息・祐喜氏は玉川学園で佐々木さんのご子息の1年後輩だったそうで、その当時文部大臣だった森喜朗さんが同学園PTA会長、そして佐々木信也さんがPTA副会長を務められたという。佐々木さんも森さんがお気の毒だとしきりに同情されておられた。
さて、こう言っては野次馬的だが、中国の高速鉄道事故の処理と対応に対して犠牲者の遺族から猛烈な非難と抗議が鉄道省関係者に向けられている。過去にはな かったような、テレビの女子アナが涙を流しながら惨劇を伝える情緒的なシーンも放映されるほど、政府への不信感が強く、犠牲者の遺族は同情を買っている。
それが今日になって事故原因は落雷による天災とのこれまでの説明を後退させ、落雷による後続追突車両へ停止信号が伝えられなかった信号操作の間違いによる 人災説へ訂正した。事故真相追究隠蔽がバレそうになり批判の矛先が政権へ向けられる恐れに慌てて取り繕った様子である。それにしても上海鉄道局長の言い分 が笑っちゃう。「信号が本来は赤のはずが、緑に表示されていた」だと。こうならないようにするのが、鉄道当局のやるべきことであり、責務ではないのか。命 を粗末に取り扱う体質と相も変わらない隠蔽体質が吹き出ている。その他にも運転士の経験不足や教育期間不足も槍玉に挙がっている。これまで徹底した言論統 制により、庶民の生の声を封殺してきた中国当局の対応が危うくなってきた。この事故が民主化へのワンステップになれば良いがと思う。
事故発生5日目にして、温家宝首相が漸く事故現場に足を運び死者に哀悼の意を表したが、遺族の怒りは収まらず、首相は今まで11日 間病気のため来られなかったと情けない言い訳を述べる一方で、徹底的な事故原因究明を口にしながら責任を現場に押し付けている始末である。最初に考えた事 故収束のシナリオがあまりにも責任逃れと犠牲者を愚弄した猿芝居だったために、後から付け加える修正作業が追いつかず、解決策が後手後手に回り、温家宝末 期政権も綻びを見せたと言えよう。人権無視、言論封殺、疑惑隠蔽、汚職、等々、これが現代中国の実態だろう。