1540.2011年8月3日(水) 原発反対の若者はどのくらいいるのか。

 今日もドル安円高は進み、1㌦=77.15円で昨日よりちょっとばかり円高になった。予想通り株価は207円も下げ、日経平均は9637円 で相変わらず1万円を割ったままである。この不景気の中で、日立がテレビの生産を止めるという。パナソニック、東芝もテレビの売れ行きが悪く、ある面で日 本のバブル経済をリードしてきたテレビが、ここへ来て韓国製品に押されて四苦八苦の有様である。震災で農業、漁業、畜産業が大打撃を受け、日本産業が地盤 沈下を起している最中だが、まだまだ「坂の上の雲」は見えない。
 今日JAPAN NOW観光情報協会企画会議を終えてから雑談の中で、JR東 海顧問の須田寛さんが、中国高速鉄道事故について個人的な感想を述べておられたが、技術を中国側にパクられた立場でもあり、内心は忸怩たるものがあるであ ろうが、手厳しい考えは話されなかった。ただ、専門家の視点から今のシステムでは事故が起きるのが予想されたとも述べておられた。私も須田さんの意見に賛 成である。
 しかし、その後に福島原発事故が話題になった際、須田さんはこの機に原発反対派が力を得て「脱原発・先にあり き」のムードが優勢になりつつあるが、よく考えなければならないと話された。かつて左翼に乗せられた原爆反対、核兵器開発反対のように若者が原発反対運動 に一直線に向うのは要注意と心配しておられた。しかし、どうだろう。敢えて異を唱えなかったが、そんなことはないと思う。今の原発反対派は、純粋に原発の 恐ろしさを知って、後世の安全のために代替エネルギーの開発を進めるべきだと悟り、純粋に脱原発を訴えているものと考えている。
  それにこう言っては若者から反撃されるかも知れないが、現代の若者はかつての若者に比べて、政治問題や社会問題に些か関心が薄く、それらの問題に真摯に向 かいあっていないと思っている。実際学生が反社会的な動きに対して、阻止行動や反対運動を行ったというニュースは最近聞いたことがない。彼らは現在を刹那 的に楽しむことに先ず関心が向う。現状に必ずしも満足はしていないだろうが、不都合な社会を改革しようとか、濁った社会を正すためのアイディアを提言しよ うというような国民運動には腰が引けているような気がする。その意味では、左翼云々に拘わらず、若者が原発反対へ積極的に進み出したとするならば、それは それで私は大いに評価したいと思うが、どうだろうか。

2011年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com