1574.2011年9月2日(金) 野田内閣発足す。

 今日野田内閣が発足した。これまでの内閣と違い、顔馴染みの閣僚が少ない。ノーサイドといい党内融和を図ったせいで小沢グループから二人が入閣した。ざっと閣僚名簿を見て若返ったなぁと思う。平均年齢が58.3歳だというから今までで一番若い内閣だ。私より年長者は前田武志・国土交通相の73歳 だけだ。若いだけに旧来の慣習に捉われず、思い切って行動してくれるだろう。ただ、能力的にどうかという心配は残る。当面取り組むべきは、震災復興、円高 対策、景気対策、外交だろう。この中で財務大臣に起用された安住淳氏と、外務大臣に起用された玄葉光一郎氏、経済産業大臣に起用された鉢呂吉雄氏らの力量 が一番気にかかる。
 さて、先月27日 の本ブログに「三菱重工社長は何を血迷ったか」と題して、三菱重工と日立製作所の合併問題が沙汰止みになったらしい問題で、三菱重工大宮社長の対応を非難 した。大宮社長は日立との経営統合の話はないし、今後もそれはないと朝日新聞記者に応えた。先月上旬日経新聞に大きくスクープされたことにはそれまでまっ たく反応していなかった。どうもおかしいし、社長の対応にも納得いかなかったが、「選択」9月号に「三菱重工『呑みこみ』失敗の責任」との記事で、日立の 中西宏明社長を厳しく批判している。合併話は実際にあったらしいのにである。
  事実はどうだったのか。トップ間でも話が進んで成立へ向っていた合併話が頓挫したのは、「選択」誌によると統合新会社を主導するはずの中西日立社長の責任 であると指摘する関係者が多いらしい。日経に情報が漏れた段階で中西社長が自宅前で午後に正式に発表すると語ったことが予断を持たせたと、三菱グループ各 社のトップを激怒させたという。やはり企業規模の点で、日立の遥かに後塵を拝する三菱重工が日立に呑みこまれると危惧した、プライドの高い三菱紳士にとっ ては日立社長の態度は許せないと見られたのだ。これに日立が一気に合意へと動いたことが余計三菱の神経を逆撫でしたようだ。中西社長としては、合意に近づ いたと見て、新聞に書かせることで三菱重工を追い込むつもりだったと「選択」誌は穿った見方をしている。
 政治が政局やら駆け引きばかりで、本流が動かないことが多いが、どうしてどうして経済界の大物の間では政治を上回る駆け引きや騙し合い、落とし穴への誘導が平然と行われている。

2011年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com