1581.2011年9月9日(金) 前原誠司・民主党政調会長の勇み足

  今日は五節句のひとつ「重陽」である。中国にも日本にもそれなりの故事来歴がある。そもそも奇数月日が重なるのは本来あまり良いことではないとされてい る。日頃から敬愛している小中陽太郎氏は偶々重陽の節句に誕生され、お名前も重陽に因んで「陽」太郎と名づけられた。今朝早速誕生祝いのメールを送ったと ころ、誕生日が昭和9年9月9日なので三重苦(9)ですとユーモアのあるご返事をいただいた。
 そう言えば、個人的にも1976年 9月9日の重陽の節句が印象深い。文部省教員海外派遣団の添乗員として、初めて欧米へ1ヶ月間の長期視察旅行へ出かけた。ところが出発する直前に、羽田空 港でビッグニュースを聞かされた。当時世界に現存した最高の大物、毛沢東・中国国家主席が亡くなったというのである。世界を駆け巡ったこのホットニュース については、その直後ストックホルム市内で学校訪問の間にも現地の教育委員会関係者から、度々話があったことを思い出す。そのくらい毛沢東の死は影響力が あり、衝撃的なインパクトを与えた。それ以来「偉大なる」?毛沢東の没年月日を忘れることはない。
 今年の重陽の節句はどうか。原発事故で夏の電力不足が心配され一応の目安として15% の節電を目標にし、実施していたが、幸いその目標は達成されそうで、今後極端に電力消費量が増える可能性はなくなったということから、今日前倒しでその節 電要請を解除することになった。取りあえず一難去ったが、各地の原発が停止したり、再稼動を中止したりして今後供給電力の絶対量が不足することが予想さ れ、今冬電力消費が増える時期に再び節電要請を受け入れるようになるのではないか。
 さて、昨日アメリカ・ワシントンで民主党政調会長の前原誠司氏が軽はずみな公式発言をした。しかも、PKO活 動の自衛隊の武器使用基準緩和、武器輸出三原則の見直し、その他にも中国関連の発言をした。内容そのものよりむしろどうして権限のない前原氏が公式の場で こういう発言を行うのか、それ自体が問題である。前原氏が軽いのは、偽メール事件に見られるように今に始まったことではない。前原氏の発言は、外交問題に 抵触し、防衛問題にも関わっている。つまり、彼の業務の範疇ではないのだ。彼の行為は、本来の外交ルート、防衛ルートを差し置いて越権行為を犯している。 元々関係の玄葉外相や一川防衛相はおの分野の素人で、あまり専門的な知識、人脈は持ち合わせておらず、些か執行能力が気になっていたが、そこを前原氏に見 透かされたのか先手を取られてしまった感がある。当該の二人の大臣は不快感を示しながらも格別目くじらを立てているわけでもなさそうだ。これではまた前原 氏のめくらましにやられそうだ。前原氏が独自に先取り発言したのは、早めに自らの存在をアメリカ政府首脳に売り込んで、ポスト野田のポジションを確立した いとの思惑があるのではないか。
 こういうパフォーマンス症候群の輩が現れると国家の政治も、行政もメチャメチャになることが本人には分らないのだろうか。相変わらず若気の至りが直らない困ったお人である。

2011年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com