3334.2016年6月29日(水) ビートルズの強烈な思い出

 50年前の今日人気絶頂だったビートルズが日本へやって来た。その当時彼らにいかに予定通り公演してもらい、無事に母国へ帰ってもらうかということに警備当局は頭を悩ませたという。その対策として、4人をホテルから外出させないということに決めたが、それでも2人はこっそり近くへ抜け出た。幸い事故もなく、日本を知ることもなく5日間の滞在を終えて当時世界で最も人気のあったグループ・サウンドは日本を去った。ファンのみならず、多くの日本人にビートルズは存在感を残していった。ある面では、日本の空気も知らずに気の毒と言えば気の毒な日本公演だった。

 ここ数日各テレビ局ではビートルズ特集番組を放映している。まだ、カラーテレビのなかった時代だったために些か色褪せたビートルズに見えるが、羽田空港到着時から宿泊したヒルトン・ホテルを取り巻くファンの群れは、ビートルズの人気のほどを偲ばせてくれる。

 今やカルテットの内ジョン・レノンとジョージ・ハリソンが世を去り、残ったポール・マッカートニーとリンゴ・スターが個別に活動しているが、メンバーの半数が欠け、残念ながら年齢的に見てもビートルズの時代はすでに去ったと言わざるを得ない。それでもビートルズを懐かしむファンにとっては、ビートルズと時代を共有したとの忘れがたい青春があるのだろう。

 ビートルズと言えば、何と言っても私にとって特に忘れがたいことは、ジョン・レノンが凶弾に倒れた1980年12月8日に、文部省海外教育視察団茨城団の先生たちとともに南仏のマルセイユに滞在していた時、駅売店で偶然ジョン・レノン暗殺の号外を見た時の衝撃的なショックである。選りによって太平洋戦争開戦記念日だった。その後度々ニューヨークを訪れ事件現場のダコタ・ハウスの前を通るたびに、あの事件の日のことを思い出したものである。

 私にとってもビートルズは印象深くショッキングな思い出であるとともに、今や遥か遠い淡いメモリーとなってしまった。

2016年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com