1596.2011年9月26日(月) 役人の役得を国会議員が黙認する国「日本」

 最近政治的に気になる点を3つばかり本ブログで指摘したが、それが今朝の朝日にすべて取り上げられている。それに関連して私としてももう一言付け加えておきたい。
 第1に復興財源として漸く臨時増税方針を決めたのに、所得税を主に増税時期を1年以上先延ばしにするという。理由は民主党内の増税反対派に配慮したからである。国会議員というのは、一体どこの誰のために政治を行っているのだろう。これでは被災地への支援が益々遅くなるばかりではないか。結局被災者の支援より身内の都合を優先させているのだ。情けない。
 2番目は、国家公務員向け官舎の建設問題である。3日前の本欄で指摘した朝霞住宅の建設決定に次いで、杉並区の方南町住宅の建設も近々着工される。財務省の言い分が自分たちだけに都合の良い論理になっているのも筋が通らない。①緊急時の参集要因、②国会対応での早朝深夜勤務、③全国からの新規採用職員、などには宿舎が必要との判断で一度は事業仕分けで建設凍結となった事案が解凍された。こんな必要度合いなんて民間会社だっていくらでもある。国家公務員だけを優遇する、こんなずるい理屈があるだろうか。有識者も仕分けの結果は強い拘束力を持つと言っていたのに、なし崩しだと批判している。これでは、民間会社のサラリーマンや商工業に従事する人たちへの住宅は国の援助は必要ないと言うことになる。とにかく役人というのは、自分たちの仕事は民間のお前たちとは比べ物にならないくらい国のために重要であり、高い給料や厚い住宅手当てが賄われて当然だと思い上がっている。役人の業務なんて何ひとつ生産的なものがないことを知るべきである。
 第3に、野田首相が脱原発の方向へ歩み出すと思われたのに、むしろ原発容認回帰と受け取られかねない発言を行ったことだ。第1変節期である。元々財務大臣時代から「完全に原発をゼロにするのは個人の夢」と脱原発を表明した菅前首相に異を唱えた。ところが、首相就任直後には、「寿命が来たら廃炉、新規は無理という基本的な流れの中でエネルギー計画を作る」と脱原発論を述べたばかりである。それがまた原発再稼動容認のスタンスを取っている。明らかに変節している。
 以上3つのアイテムを考えてみると、政治家のデタラメぶりと軽薄、不誠実、無信念、ウソツキ、国民愚弄、不真面目、等々の言葉が頭に浮かんでくる。結局震災者や税金を払っている国民のことは、どうでもいいと思っているのが国会議員と役人どもである。

2011年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com