先週休んでしまったので、今日が駒沢大学公開講座2学期最初の講座である。2人の講師がそれぞれ昨日の東京地裁における、小沢一郎・民主党元代表の元秘書3人の有罪判決について解説された。共同通信出身の片山正彦講師は、裁判官が検察に配慮した判決を下したので、或いは小沢氏については「無罪」判決が下される可能性があると言われたのには驚いた。メディアの報道を見ているとどうあっても元秘書3人が有罪、しかもある検察幹部が「ほぼ満額の回答」と認識している以上、彼らの親分である小沢氏の有罪は免れないと思っていたが、どうもそうでもないらしい。今日3人が揃って判決を不満として東京高裁に控訴した。来月6日に小沢氏の第1回公判が開かれるが、どういう結果になるか。
秋の観光シーズンを迎えようとしている中で、福島県の温泉地は風評被害に苦しみ、観光客の足も遠のいている。経営破綻する旅館も大分あるようだ。今日の朝日夕刊社会面では、1例として土湯温泉街の寂れようを報告している。土湯温泉は「こけし」の生産地としても知られ、福島市の奥座敷として交通至便で、最盛期には団体客を中心に多くの湯治客が訪れ賑わった。
13年ほど前福島県県職員対象の「図解」講師を務めた時、土湯温泉に八木哲郎・知研会長とともに宿泊したことがある。いかにも田舎の温泉町という風情が何とも言えず気に入って、改めてのんびり行ってみようと思っていた矢先に、東日本大震災勃発で2度と行くことが考えられなくなってしまった。震災前には土湯温泉に22の旅館・ホテルがあったが、震災後5軒が廃業した。更にその後5軒が廃業した。ほぼ半数の旅館が生きる術である旅館業を止めなければならなくなった。悲痛であり、気の毒でもある。この傾向が拡大しないことを祈りたい。東北地方では世界遺産に登録された平泉を抱える岩手県は、幸い観光客が増えているが、その他の地域では見通しは暗い。