1611.2011年10月11日(火) 日本という国は融和と協調性がなく、本当はバラバラではないのか。

 ギリシャの財政不安から懸念されていたEUへの影響が、ついに先週末EU内の大手銀行破綻という形で表面化した。フランス・ベルギー系銀行の「デクシア」は、同行を分割して売却する方針を決定し、両国政府もその決定を受け入れ「デクシア」を国有化することに決めた。この処理を防波堤にして今後連鎖破綻を防ぐことができるのか、或いは他の金融筋に影響が出るのか、予断を許さない。
 さて、震災前まで、わが国は原子力発電技術と施設をパッケージで輸出販売することを国策のひとつとしてその実現に意欲を示していた。ところが震災により事態は一変した。それにも拘わらず経産省は厚顔にも既定方針通りベトナムや他の途上国へ原発を売り込むつもりでいる。
  そんな折地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約のパナマ作業部会で、国際環境NGOでつくる「気候行動ネットワーク」が交渉で最も後ろ向きだった国に贈る「化石賞」に日本を選んだ。何とも恥ずかしく皮肉っぽい話ではないか。彼らは日本が事故を起した原発をその処理すらできないのに途上国に輸出するのは倫理的におかしいと言っている。自分の頭の蝿も追えないのに他所に対して何を言っているんだと言わんばかりである。確かに筋が通らないと思われても仕方があるまい。
  これらを考えると今やわが国の国際的な立場は、震災と原発事故への同情はあれ、率直に言って日に日に追い詰められているのが実情ではないか。前記のヨーロッパの金融不安にしても、おかしな話がある。ヨーロッパ金融機関の資本増強に対してこっそり日本へ支援を求めてきているとの噂がある。当然相当な金額に上がるだろう。そして、こういう「こっそり」のおねだりは、政治家ベースではなく実務者、つまり財務省が「こっそり」と請け合い、支出するケースが多い。巨額の支出をどこから捻出するのか。これも目の利かない国民や政治家にめくらましをかませて、こっそり役人が特別会計から引っ張り出すことになるようだ。
  こんな話を聞いていると、何とかしてこの実態を暴き実情を公開させるよう努めなければいけないと思う。それにしても国政に無関心な国民がズルイ役人と愚かな政治家に舐められ、「こっそり」騙されているというのが今の日本の実態ではないか。哀れなのはあまり物事を深く考えようとしない国民である。あな恐ろしいことである。

2011年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com