1656.2011年11月25日(金) 辛亥革命のビデオを診て、あれこれ考える。

 今週初めにNHK・BS放送で3日間かけて各回1時間半のドキュメンタリー番組を放送していた。落ち着いて観ようと録画して、昨日と今日3回分まとめて一気に観た。タイトルは「辛亥革命」である。辛亥革命が起きた1911年から今年でちょうど100年である。第1回は「孫文・革命を支えた日本人」、第2回「ラストエンペラー・溥儀の真実」、そして第3回で「蒋介石・秘められた対日戦略」となっており、革命と直接、或いは間接に関わった3人の活動を紹介している。3人にとってそれぞれ因縁深い土地を私自身も訪れているし、昔台中で蒋介石一行に遭遇したこともあるので、興味深く感じて日中の歴史を改めて考えた。

 今ちょうど中国映画「1911」が公開され、監督を務めたジャッキー・チェンが、辛亥革命に日本人がいかに関与していたかということを初めて知ったと語っていたが、私もこれほど多くの日本人が革命を陰で支えていたかということを改めて知った。ぜひこの映画を観てみたい。

 特に、孫文が日本で革命を準備し、満を持していた時に、孫文を資金面で支援していた宮崎滔天、梅屋庄吉、山田良政・純三郎兄弟、犬養毅らのサポートには損得を考えず、孫文の理想と心意気に心を打たれて心情的に彼を助けよう、彼の志を叶えさせてあげようとの真摯な気持ちがあった。

 宮崎が孫文を高く評価したことは次の言葉によく表れている。

 ‘その思想の高尚さ

 識見の卓抜さ

 我が国にこれほどの人物が

 何人いることだろう

 まさにアジアの宝である’

 これほどまでに宮崎は孫文を一目見て惚れこんだ。爾来孫文を陰になり日向になって支援した。

 映画会社「日活」創業者の1人でもある梅屋庄吉も、

 ‘君は兵を挙げよ

 我は財を挙げて支援す’

と物心両面で助けたことが、紆余曲折を経て革命という目標へ近づけた。

 今この孫文のような高い志を持った人物、そして宮崎や梅屋のような、高邁な理想を抱き打算的でない資産家がどれだけいるだろうか。

革命は時代に遅れた中国清朝時代が背景にあるが、登場人物は案外今日の日本に求められている人物像ではないだろうか。

 さて、今夕母校・湘南高校の東京有志会が4年先輩の森稔・森ビル会長のフランチャイズ・六本木ヒルズのヒルズクラブで開かれた。1日の創立90周年記念式典が開かれて間もないこともあり、「いけいけドンドン」の明るいムードだった。同級生の牧野力くん(元通産次官)から、アイザワ・トラック島大酋長のエッセイを過分に評価してもらったが、聞けば登場人物主役のひとり、森喜朗・元総理とは森さんが通産大臣だった時以来割合懇意にしてもらい、1年に2度ほど酒を交わすことがあるとも言っていた。

 ほかにも多くの同窓生と話を交わすことができて楽しかったが、この会場の豪華さは、流石に「六本木ヒルズ族」という言葉を生み出すきっかけになった建物と施設であり、感慨深いものがある。ほんのひととき楽しく良い経験をさせてもらった。

2011年11月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com