1665.2011年12月4日(日) ヨーロッパ財政破綻の原因は?

 世界的に経済不況が蔓延し、一部には第1次大戦以来の世界大恐慌が襲ってくるのではないかと不安視する声もある。多少失業率は向上したとは言え、アメリカの景気が全体的に一向に好転せず、その間にヨーロッパ先進国の財政が連鎖的に行き詰まり、抗議活動やデモが勢いを増し、失業者は増え、ギリシャに続いて、イタリア、スロバキア、スペインの政権が交替する有様である。

 今日から朝日新聞がこの実態にメスを入れるべく、朝刊1面にトップ記事としては珍しい特集を組んだ。「カオスの深淵」と題してヨーロッパ危機の意味について明後日まで3回連載される。この難解な疑問については専門家でも意見や評価が分れるところである。その本当の原因はよく分らない。だが、金余り現象の究極の結果ではないかと考えている。資本主義社会、言い換えれば近代民主主義になって経済が発展し、共産主義が悪と決め付けた、金融資本主義に次第に拍車がかかったことに依るのではないかと思っている。

 朝日は「借金が民主主義を支配する」とのテーマを投げかけているが、多分その通りだと思う。一部の人間が借金をしたことにより、目に見えない資金流通量が増え、その分だけ購買力が増えた。また、商品取引とか、金融資本取引や信用取引により需要以上に見かけの資金が増加して、世界的に資金量がだぶつき、世界経済が砂上の楼閣にあったのではないかと考えている。その裏では、投機筋のヘッジ・ファンドや、証券会社などの金融機関の暗躍があった。

 ついにはあれだけびくともしなかった「最後の砦」ドイツ経済すら揺らいだ。ドイツ国債が4割も売れ残り、ドイツ連邦銀行が残りを引き受ける破目になった。

 朝日の特集を追ってもっと学んで、本当のところを知りたいものである。

2011年12月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com