今日参議院議員選挙が公示され、来月10日の投票へ向けて各候補者は一斉に選挙活動をスタートさせた。早くも自宅周辺でも候補者の宣伝カーが音響を上げてアピールしている。まあ国政選挙だから一時この喧噪はやむを得ないのだろう。続いて候補者は決まっていないが、来月31日には都知事選挙も行われる。今年は暑苦しい夏になりそうだ。
さて、悲しいニュースとしてダークダックスの1人であるリードテナーの佐々木行さんが一昨日亡くなられた。享年84歳である。佐々木さんは1997年に一過性脳虚血発作で倒れたが、経過があまり良くないということは、10年以上も前に同じダークダックスの遠山一さんから母校湘南高校の同窓会東京有志会席上で伺った。まだ60歳台前半だったので、ダークダックスは佐々木さんの回復を待ち3人で歌っていた。その時遠山さんに何気なく「佐々木さんの様子はその後どうですか」とお尋ねしたところ、渋い顔をされ「もうダメでしょうね」と悲しそうに仰ったことが強く印象に残っている。結局佐々木さんがダークダックスの一員として復活してステージに立つことはなかった。
その後2011年には一番若かった高見沢宏さん、そして今年3月喜早哲さんが亡くなり、そして一昨日回復叶わず佐々木さんも彼岸へ旅立って行った。とうとうダークダックスは遠山さんだけになってしまった。
我々世代では何と言っても男性コーラスでは、ダークダックスが一番である。今活躍しているグループの中でも、どことなく品があり知的なコーラス・グループだったダークダックスも、あの魅力的なボイスと笑顔を目と耳で触れられる機会が永久に消えてしまった。思えば、若かった学生時代に山のテントの中で蛮声を振り絞ってダークダックスの歌を歌ったものである。あれもひとつの青春だったと思う。
遠山さんは現在三鷹のご自宅近くでコーラスの指導をされていると聞いている。一昨年の出版記念会にはご都合がつかず、ご出席いただけなかったのが残念であるが、ダークダックスの思い出を霧消させないためにも、まだまだ元気にご活躍いただきたいと思っている。
佐々木さんのご冥福をお祈りいたしたい。