1685.2011年12月24日(土) 電力会社の騙し手口と来年度一般会計予算案

 昨日本欄に書き込んだ東京電力の電気料金値上げ申請について、東電の傲慢ぶりを指摘したが、今朝のNHKテレビ番組を観ていて電力会社の電気料金の算出方には、一般の企業では考えられない根拠があることが分った。しかもその稀有な料金算出根拠は法律によって認められているというのだから、経済産業省と電力会社の癒着ぶりが知れようというものである。

 その特殊な根拠について簡単に説明してみよう。それは「総括原価方式」と呼ばれているものである。他の民間会社でこんなことをやったら計算上は確実に利益が上がるが、販売価格が高く競争には勝てず会社は左前になる。とても現実的ではない。非現実を現実にさせることこそが癒着のカラクリなのである。「電気料金=原価+利益」なる計算式があり、その利益とは、総資産の3%を乗せることになっている。総資産が多ければ多いだけ、利益が膨らむ構造になっている。従って、電力会社としては、資産を増やす方向に行くようになり、不動産やら遊休施設を抱え込むことになる。電力会社は豪華な施設を抱え、社員はその恩恵に浴し、庶民の声なぞ耳を傾ける気持ちはこれっぽちもない。しかも、驚いたことに原価の中には、巨額でまったく価値を生み出さない巨額の「使用済み核燃料」管理経費が含まれているのである。

 この摩訶不思議な総括原価方式などというものを考え出したのは、役所に決まっている。どうして、消費者や国民のことを考えずに、電力安定供給を錦の御旗に事業を国策会社に独り占めさせてグルになって甘い汁を吸おうとするのか、その見下げ果てた根性が厭らしいし、とても許せるものではない。どうも今まで国民は彼らの悪賢い手口を知らされずに、言われるままに電気料金を納めさせられていたのだ。

 加えて、32年間も料金値上げを申請しなかったと言われているが、とんでもない嘘八百である。「燃料費調整」という隠れ蓑のような項目を設けて細部にあまり拘らない利用者の知らぬ間にこっそり料金は上げられ、カラクリを知らない電気利用者に黙って値上げ分を支払わせていた。東電は国と一緒になってウソツキ大芝居を打っていたのである。

 こういう会社と国の電力安定供給のスローガンに乗せられて、バカを見るのは国民、電気利用者である。何たる国家と国策会社による国民騙しか。呆れて物が言えない。電力会社のやりたい放題にはもう好い加減にうんざりである。

 さて、政府は今日来年度一般会計予算案を決定した。歳入が少なく歳出が増加する傾向が近年益々強まっている。特に、今年は東日本大震災の震災復興経費を含めると予算規模としては過去最大である。だが、民主党お得意の隠しカラクリがあり、予算額は90兆3339億円だそうだが、これは一部を特別会計へ回して金額を見かけ上少なく計上している。これによって前年度より2.3%少なく、6年ぶりに前年度を下回った。とにかくやることなすことすべてがセコイのだ。

 国の借金は2012年末には1,000兆円を超える。このまま借金が増えたら、遂には債務不履行になり借金残高はギリシャの比ではなくなる。政治家は誰も彼もがいかれている。‘ベビーギャング’安住淳・財務大臣がノーテンキなのだから話にならない。「国債依存の体制はそろそろ限界に来ている」と語ったという。何を今ごろバカなことを言っているのだ。もうとっくに限界に達しているのに、この感覚である。これだからベビーギャングは困る。

 予算案について言いたいことはいくらでもあるが、あまり多過ぎて言うのも嫌になる。精々予算案の金額が下4桁は不明だが、私の携帯番号(0)90-3339-○○○○とまったく同じで覚え易いことぐらいがメリットとは!

2011年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com