3257.2016年4月13日(水) 児童保育施設建設の問題点

 いま子育て問題が急速に脚光を浴びるようになった。これは女性の社会進出が拡大されたことと軌を一にしている。女性の働く機会が増えるに従い、働いている時間内は幼児を預ける施設が求められ、その不足が社会問題化されている。近年女性が社会へ進出し、腰かけ労働から正社員として定年まで働き続けたいとの希望が強まった。安倍政権になって殊更女性の社会進出を支援する動きが顕在化してきたことも支えとなっている。そのためには思い切って働ける職場と、そのために女性を支える家庭環境が求められるようになった。

 そのひとつが、まずは子どもを預けられる保育施設の数的充実である。だが、入園希望の保育施設や幼稚園の数が足りない現状で、自治体では極力施設を増やす努力を傾けているが、需要に応えられず、待機児童の数は増える一方である。

 最近表沙汰になったケースに、千葉県市川市内に建設予定だった私立保育園が周囲の住民の理解を得られず、建設を断念する事態があった。この結果、市川市は待機児童の3割方を減らせる機会を逸してしまった。保育施設などについて最近言われている、子どもの声がうるさいとの非難のみならず、立地的に周辺道路の道幅が狭く車の往来が増えて危険が増すことも懸念されていた。実際今日テレビ・ニュースの画像を観る限り、後者に問題点を感じた。市役所係員は、待機児童数を解消できる計画が挫折して残念だとの見解を述べていたが、立地上子どもとその親、車の往来を考えると、これでは確かに住民が心配するのも理解できる。住民の反対の声が上がるのが想像できる場所である。もう少し、その辺りの環境条件を理解する努力を市が欠いていたのではないかと思う。

 それにしてもこうした保育施設の問題は、若い夫婦が多く住む都市部ほど難しさが増していると思う。若い人たちが増える地域では、各自治体が少子高齢化を考え根本的な対策を練らないと、今後も同じような問題が引き続き起きる心配がある。

2016年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com