1736.2012年2月13日(月) 普天間基地移転はどうなる? 沖縄・宜野湾市に保守系市長誕生

 今日2つのニュースに驚いた。ひとつはアメリカの女性歌手ホィットニー・ヒューストンの急死の知らせである。映画は観ていないが、ケビン・コスナーと共演した「ボディガード」の主題歌‘Always love you’の出だしの甲高く伸びのある発声は、世界中を魅惑し、その声は強く印象に残っている。どうも薬物中毒に冒されていて、ロスアンゼルスの超高級ホテル‘The Beverly Hilton’のバスルームで発作に襲われて倒れたらしい。一昨年亡くなったスーパースターのマイケル・ジャクソンと同じような運命を辿った。トップスターとしての地位を保っために様々のストレスに捉われ、つい薬物に手を出したのだろうが、薬物に頼った挙句に持てる才能をまだ発揮できたにも拘わらず、あっという間に黄泉の国へ旅立つことになってしまった。各界から彼女の早い死を惜しむ声は絶えることがない。享年48歳とはあまりにも若すぎる。

 もうひとつは、まったく別のニュースである。沖縄の普天間米軍基地を抱える宜野湾市長選で、保守系の新人が僅差で革新系の元市長を破ったことである。過去27年間に亘って革新市政が続き、名護市辺野古への米軍基地移設が暗礁に乗り上げている最中に、佐喜真淳・新市長は沖縄防衛局長の講話問題が明るみに出て逆風にあった。しかも相手陣営の伊波洋一氏は、2年前に仲井真弘多知事に職を辞して挑んだ県知事選で敗れるまで市長の職にあった。佐喜真・新市長にはほとんど勝てる可能性がなかった。それを僅差とは言え打ち破ったのだから大したものである。この選挙結果は市民感情に幾分なりとも変化があったのだろうか。

 問題は、今抱えている基地移転問題を県民、市民の支援を受けて新市長が解決できるだろうかということである。これまで絶対的に革新陣営の地盤と見られていた沖縄で、保守陣営が勝ったという事実は重い。だが、行き詰まった辺野古移転問題が従来に比べて活路が開けてきたのかもしれない。民主党政権にとっては神の恵みとも言うべきだろうか。

 さて、福島原発でまたドキッとさせる事態が起きている。ここ数日第1原発2号機で原子炉圧力容器の底の温度上昇が続いている。昨年12月に政府が冷温停止状態にあると発表して落ち着いていると思っていたが、80℃を超えていたのである。ついには300℃を超えていたことも分かった。ところが、今日になって温度計の故障ではないかと言われだした。同じ箇所に取り付けた2つの温度計は正常な数値を示したという。愕然としたのは、その点を発表した東電社員が、温度計が壊れていて冷温状態は保たれていると安心したように喋っていたことである。自分たちの立場とことの重大性がまったく分かっていない。内部の温度を測定する大事な機器がこんなに簡・単に壊れるようでは反って困るのだ。温度が異常に上昇したのに、温度計が壊れていて正常値を示す場合もあり得るということではないか。親方日の丸の東電社員には、そんなことも分かっていない。これではますます前途多難である。

2012年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com