1747.2012年2月24日(金) 投資顧問会社の年金資産消失

 恩師・飯田鼎先生追悼文集編集委員会をいつも通り、日比谷の日本プレスセンターで行った。一応委員長を仰せつかっている私が書いたゼミ会員宛の寄稿依頼状を承認してもらい、来月早々に郵送することになった。文集の成否はどれだけ原稿が集まるかの一点にかかっている。

 さて、年金問題が大きな政治的、社会的問題になっている現在、厚生年金と平行して企業年金も年金制度の大きな役割を担っている。私自身勤めていた会社の企業年金をいただいているので、無関心でいるわけにはいかない。

 そこへ年金運用を任されていたある投資顧問会社が預かっていた年金資産、それも2000億円を超える巨額資産を消失したと今日各メディアが一斉に取り上げた。今注目を集めている年金問題でマイナス・イメージを与えたくない政府も対応に大慌てである。早速金融庁は当該のAIJ投資顧問会社に対して業務停止命令を出した。

 AIJが受託した年金資産の何と9割強が消失し、10分の1以下に目減りしているらしい。これではこの会社に年金資産を預けた企業や団体は堪らない。気の毒なのは、そんな企業に勤めていた定年退職者で、企業年金を受け取る人たちだ。当人たちはまったく与り知らない会社同士の契約によって、自分たちの大切な年金が危うくなったわけである。

 それにしても金融庁の監督下にあるとは申せ、投資顧問会社には営業用免許が必要ではなく、従って金融庁による定期的な内部検査がないということであるが、大量の資金を扱い、民間から資金を集める業種であることを考えれば、果たしてそんな杜撰な状態で良いのか疑問を感じるところだ。

 AIJは比較的中小企業の団体の取り扱いが多く、上場企業ではアドバンテストや安川電機から年金資産を受託していたようだが、いち早く両社の株価は下がった。

 取り敢えず、私の場合会社が委ねている投資会社はAIJでないので、ほっとしているが、いつ何時何が起こるか分からないものだ。

2012年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com