1760.2012年3月8日(木) 官僚は国民から搾り取り、政治家は国民を欺き続けている。

 まったく腹が立つことが多い。まず、呆れたのは国家公務員の退職金が民間ベースより大分多いことである。2010年度に退職した国家公務員のそれが平均約2950万円で、民間企業の従業員より約400万円多かった。この場合の民間企業とは、大企業だけを指しているのではなく、従業員50人以上の企業から選んでいる。05年度の調査では、国家公務員の方が少なかったそうだ。

 いずれにせよ国民の税金から支払われている彼らの給料や退職金が、その支払っている国民より多いというのはどういうことだろう。国家公務員には彼らなりの言い分はあるかもしれない。しかし、どう考えても納得できない。このありようはどう考えてもおかしい。国家公務員とは公僕であるとこれまで随分言われてきた。だが、最近の彼らの様子を見聞するにつけ、公僕どころか「お上」意識丸出しで、その対応も不遜で威張りちらしている。つい最近問題となった投資顧問会社の杜撰な経営による行き詰まりの件でも、年金をいい加減に取り扱って姿を消した旧社会保険庁から、かなりのOBが天下っていた。ことほど左様に役人には天下り先がいくらでもある。国民から多額の給与、退職金を支給してもらい、国民が定年後仕事が見つからないのを尻目に天下り先を斡旋してもらって給料をもらい続け、国民より多くの年金をいただくとはどういうことだ。

 それでも、真面目で優秀な仕事ぶりで国家・国民のために奉仕して、国家が栄え、国民が豊かな生活を営めるならまだ許せる。だが、近年になってむしろ国家公務員が劣化して、成果だって上がっているようにはとても見えない。1, 2例を挙げれば、世界的な不景気のせいもあるが、その結果として経済を発展させたり、指導する知恵を出すわけではなく、外交問題でも沖縄の米軍基地問題でも、壁に当たって解決できそうな印象はまったくない。現状はとても話にならない。

 もうひとつ呆れているのは、原発再稼動に関する枝野経産相の日替わり発言である。数日前本ブログにも書いたが、菅前首相は昨年脱原発を明言した。その舌の根も乾かぬ内に、先月下旬枝野大臣は再稼動を考えなければならないだろうと発言した。今日NHK「ニュース・ウォッチ9」に出演した枝野大臣は、その点を突かれると言葉を濁し煮え切らない応え方をしていた。大臣の発言は二枚舌であると言わざるを得ない。

 わが国はあくどい政官が一体となって国民を欺き続けている。こんな調子では、いずれ日本丸は沈没の運命にある。今小松左京著「日本沈没」を読んでいるが、題材は別としても「日本沈没」が次第に現実味を帯びてきた。

2012年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com