3228.2016年3月15日(火) 北岡和義氏の新たな出発

 昨夕出席した北岡和義さんのパーティについて書いてみたい。

 正義感が強く硬骨漢の北岡さんは、これまで一筋縄では行かない多難の道を歩んできた。元読売記者、横路孝弘・元衆議院議長秘書の後、ロスアンゼルスで日本語TVを起ち上げ、帰国後は日大三島で教職に携わる傍ら、同じ記者仲間の毎日新聞西山太吉さんの外務省機密漏えい事件の支援者として小中陽太郎さんらとともに西山さんを支えて、見事西山さんの無念を晴らし勝訴を勝ち得た。

 実は先月案内状をいただいた時は、そこに「現役引退記念激励パーティ」と書いてあった。普通はジャーナリストに引退なんてあるわけがないし、北岡さんの性格を知っているだけにそんな筈はないと思っていた私は、返信に「本当に引退ですか?~都合により一時引退と考えている」と書いた。それに昨年日本ペンクラブ理事に推薦されたばかりで、これからペンの改革のためにひと踏ん張りしてもらわなければならず、やるべき仕事はたっぷりある。

 会場受付で北岡さんと顔を合わせた瞬間、本当に引退するのかと彼にぶつけてみた。すると北岡さんは行灯の文字を指差した。そこには何と「日大教員退職記念パーティ」と書いてあった。いつの間にか会の名前と主旨が変わっていた。やはりそうだったのだ。そうだろうとは思っていた。彼がジャーナリストから身を引く筈はなく、日大三島にある国際関係学部特任教授の職を辞めるのだ。取り敢えずホットした。かつて1度だけ彼の依頼により三島で講義をしたことがある。

 しかし、少々悪気が過ぎる。それにしても北岡さんの広い人脈には驚いた。今日はメディア関係者を主に約150名の人々が彼を激励に駆け付けた。

 田原総一朗氏のショートスピーチを皮切りに、横路元衆院議長、江田五月氏、内田忠男氏、小中陽太郎氏ら多士済々だった。その中で私にとって若い頃から憧れだった元朝日の冒険ライター・本多勝一氏にお会い出来て話をすることが出来たことは感激だった。本多氏の書を何冊読んだか。エスキモー、ニューギニア、アラビアの未開地への紀行書、特に「戦場の村」などのベトナム関連書には強い影響を受けた。そしてどれほど未知の土地への好奇心を呼び起こされたか。今年84歳の氏に会えていろいろな思いが込み上げてきた。でもあの会場に正ちゃん帽、セーター、長靴スタイルはいかにも不似合で、それでいていかにも個性的な本多さんらしい。

 他にも軍事評論家の小川和久さんとは出版記念会にご出席していただいて以来の再会だった。いま小川さんが著した文春新書「日本人が知らない集団的自衛権」を読んでいるが、感想を語り合いながら、自衛隊の海外における行動について専門家の立場から話を伺った。そこには同じ軍事評論家の前田哲男氏もおられたが、小川さんのロジカルな持論は他の追随を許さないほどだ。

 ともかく北岡和義氏のこれからの活躍を心より祈念して止まない。

2016年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com