3227.2016年3月14日(月) 難しいマラソン選手の選考

 昨日リオ・オリンピック女子マラソンの日本代表選手を選考するレースのひとつである、名古屋ウィメンズマラソンが行われ、日本選手でトップだったレース2位の田中智美選手が有力となった。すでに昨年の世界選手権で日本人選手トップとなり大会7位入賞の伊藤舞選手はルールにより決定しており、残り2人の候補に先月開催の大阪国際女子マラソンで優勝した福士加代子選手と昨日活躍した田中選手が有望と見られている。

 今回の選手選考は当初から選考基準が分かりにくくいくつか問題点が指摘されていた。オリンピック開催前年の世界選手権で日本人トップにして、8位以内入賞の条件の他に、国内3つの選考レースがあり、それぞれ季節や天候などの条件が異なるレースの走行記録を同条件に計算して最も優れた選手を選ぶのだから難しい。

 中でも大阪国際で福士選手が走った優勝記録が最高だったが、陸連はすぐに内定を出さず、当初福士は昨日の名古屋にもエントリーする予定だった。流石に健康上の問題が指摘され、陸連が福士に辞退を促すほどだった。今朝の新聞によれば、すでに決定した伊藤選手はともかく、選考レースの実績から見て福士と田中選手に決まるだろうとのコメントが載っていた。

 他の一発勝負のレースに比べてマラソンの選手選出は中々難しい。アメリカのように選手決定レースと銘打ち、一発で決めればことは簡単であるが、マラソンばかりはひとつのレースに集中してかける時間は並のものではないようだ。自然条件に合わせて自分の体調をそれにフィットするように仕上げていくとすると、機会を失しるし、敗者復活のチャンスもない。

 漸くこれで17日に代表3選手が決定するようだが、これに懲りて4年後の東京大会では誰もが納得の行く選考は出来るだろうか。

 さて、9日付本稿9日に取り上げた「皇室典範は女性蔑視か」について、今日の参院予算委員会で、安倍首相が国連の女性差別撤廃委員会の最終見解案に、男系男子の皇位継承を定めた皇室典範が「女性差別に当たる」と見直しを求める記述があった問題について「委員会が皇室典範を取り上げることは全く適当ではない」と述べ、同委を強く非難した。そのうえで対外的な情報発信を強化する考えを示した。

 皇室典範についての記述は、政府の抗議で最終見解では削除されたが、首相は「国民の支持を得て今日に至っており、女性に対する差別を目的としていないのは明らかだ」と指摘。「今回のような事案が2度と発生しないよう、また我が国の歴史や文化について正しい認識を持つよう、国連及び各種委員会にあらゆる機会を捉えて働きかけたい」と述べた。

 この国連女子差別撤廃委員会の指摘は、疑問だと思っていたが、やはり保守主義者の安倍首相にとっては、皇室典範の実態をよく知らない外国人委員がやり玉に挙げたことに憤懣やるかたなかったのではないかと思う。 

 今夕ジャーナリスト・北岡和義さんの「現役引退記念激励パーティ」が神保町の学士会館で開かれた。激励に出かけたが、パーティ、そして2次会でも盛り上がって帰りが遅くなったので、報告は明日書くことにする。

2016年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com