民主党と維新の会の合流に伴い、両党は新しい党名を決めるため新党名を募集していた。「民進党」と「立憲民主党」の2つの名前が挙がったが、最終的に「民進党」に決まった。「名前倒れ」とか、「名は体を表す」と言われるが、両党が「民進党」に決めたならそれで佳しとすべきだろう。
しかし、どうも引っかかるのは新党名が台湾の「民進党」と同じだからである。尤も台湾の場合、正式名「民主進歩党」を簡略化したそうだが、それでも何となく似ていてどうもすっきりしない。しかも、今年1月の総統選挙と立法委員選挙の結果、新総統には蔡英文主席、そして蔡主席が党首を務める民進党が勝ち、政権交代によって女性党首の蔡主席と民進党が台湾の政権を担うことに決まった。今や追い風に乗った「民進党」である。その党名を拝借するような感じの新党名に思えてしようがない。
いつももたもたしている印象の日本の民主党だが、せめて党名変更を機に政府・自民党にひと泡吹かせるくらいの行動を示してほしいものである。
さて、今日は元旦の母校ラグビー祭から2カ月ぶりに母校を訪れ、ラグビー部顧問教師に少々お小言を言って来た。
実は、昨年卒業したラグビー部員の些か礼儀知らずな今風の作法について注意を促してきたのである。
率直に言えば、昨年の卒業部員、女子マネを含めて全部員22名に対して、僭越だが拙著「南太平洋の剛腕投手」を卒業のお祝いと激励の気持ちを込めて先輩の善意で贈ったつもりだった。拙著に「冒険心と行動力」という言葉をそれぞれ書き添えて、更にメッセージ用紙を添えて大封筒に収めて顧問を通して各部員の名前を記して署名して贈った。それから1年が経つが、残念ながら22名の内誰1人として受け取ったとの連絡をくれない。お礼の言葉を待っているわけではないが、22名もの若者が巣立ちに当たり先輩から好意の品を受け取っていながら、まったく連絡もしてこないことに流石に腹が立ったのだ。余計な贈答品とでも受け取られたのではないかと少々がっかりした。こんなことなら、贈ることはなかったのかも知れないと思わず考えてしまう。
彼らに与えたA4版いっぱいのメッセージには、「本、特に大河小説を読め!」「手紙を書くくせをつけよ!」「若いうちに1人で海外へ出ろ!」「群れを組まず、1人で行動せよ!」「臨場感を養え!」「スマイルを心がけよ!」のような自分がこれまで海外で体験上会得した言葉を書き、それらが少しは彼らの成長に糧となって欲しいと願った言葉を書いたのだ。封筒には私の名前と住所も書いてある。贈った拙著には母校の特異な校史や甲子園優勝のエピソード、国体でサッカー部が優勝、ラグビー部のエピソードなども書いてあるので、興味を持ってもらえるはずだ。しかも、現校長が朝礼で拙著を推薦・紹介してくれているし、図書館には10冊程度贈呈した。
彼らの父母も自分たちの子どもがもらった贈り物に気づかなかったのだろうか。物をもらったら、どんな物であれ、ありがとうというのがごく普通の礼儀であり、常識だと思うが、彼らはどうもそんなことは考えてもいないようだ。それでも、キャプテンか、代わりの誰かが全員に成り代わって、せめて1人でもいただいたとの連絡を寄こすくらいの配慮はして欲しかったというのが率直な気持ちである。
1月に食事をした1年先輩で南極研究の第一人者の国立極地研究所・神沼克伊名誉博士にお話ししたら、顧問教師に事情を話すべきだと言っておられた。そんなことからわざわざ車でラグビー部の後輩でもある顧問を訪ねることになった。これは決して私の本意ではない。ただそれにしても寂しいような気持で何ともやり切れないようなすっきりしない1日だった。顧問は彼らにどういう伝え方をするだろうか。そして顧問と部員たちはどんな対応をしてくるだろうか。しばし待ちたいと思っている。
それにしても普段から普通にお礼を言うことも、手紙を書くこともないのだろうかと考えると、彼らがこれから厳しい世の中を真っ当に渡って行けるのかどうか、考えると些か憂鬱になる。