1780.2012年3月28日(水) 呆れられている野田首相の外交センス

 NPO法人JAPAN NOW観光情報協会の理事会が開かれた。5月の総会に向けた2011年度予決算の報告及び承認である。12年度は役員が大幅に交代する。健康上の理由もあって、10年近く理事長の職にあった松尾道彦氏が退かれ、新たに副理事長の大島慎子さんが理事長に就かれ、事務局長も交代する。大島さんはこれまで筑波学院大学教授を務めていたが、4月1日付で学長に就任されるという。2代続いて国交省出身の理事長だったが、3代目理事長は航空会社出身の女性学長である。この点でもわがNPOも従来の方針を踏襲するだけでなく、新たな活動をアピールしていくチャンスでもある。

 なお、今まで割合豊かな財務状況だったが、団体会員の中には電力会社、建設会社、運輸会社が多く、震災の影響も受けている会社もあるので、これからは団体会費支出の面で厳しい点もあるのではないかと心配でもある。

 一旦理事会から帰宅して日本旅行作家協会月例会に出席する予定だったが、どうも気分的に今ひとつぱっとしないので、事務局へ電話して出席することをお断りした。迷惑をかけることになったが、健康に関わることなのでお許し願うより仕方がない。

 さて、昨日の本稿でも取り上げたが、野田首相のソウル開催の核セキュリティ・サミットへのスピード出張については、今朝の朝日社説でも早速厳しい指摘がなされた。「日本外交の不在を憂う」と厳しい目で取り上げられ、冒頭から「いやはや、ここまで日本外交の『不在』ぶりを目の当たりにすると、残念を通り越して空しくなる」と呆れられている。さらに「もともと、野田首相は核サミットの主人公のひとりになって当然のはずだ。日本はこれだけの原発事故を経験しているのだ。世界と共有すべき教訓も、ともに解決していくべき課題も山ほどある。北朝鮮のミサイルに対しては、最も切迫した脅威を受ける国ではないか。それなのに、首脳たちとひざ詰めで話し合う機会を、みすみす逃してしまった」と慨嘆している。朝日の主張する通り外交オンチも極まれりである。首相の外交センスも酷いが、ついて行った取り巻きも酷いものである。その側近のひとり、斉藤勁・官房副長官のセリフには開いた口が塞がらない。曰く「首相が出席したことを評価すべきだ」だと。上から下まで関係する政治家は、誰も彼もがみんな外交オンチなのだ。まったく空気が読めないようだ。これではわが国が諸外国から外交オンチの国として相手にされず、見放されても致し方ない。

 ばかばかしいようだが、首相が手抜き外交をやって消費税値上げ法案決定のため急遽帰国したお陰で、民主党は議論を打ち切って消費増税法修正案を了承することができた。だが、与野党間、党内、及び連立を組んでいる国民新党との間に不満の火種を残した。今後これが党内に大きな亀裂を残さなければ良いがと願う。

2012年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com