1788.2012年4月5日(木) 理解できない鳩山元首相のイラン訪問

 昨日の本稿に批判的に書き込んだ鳩山由紀夫・元首相の突然のイラン訪問が国会議員の間で大きな話題となり、物議を醸している。私は改めて鳩山氏の軽はずみなパフォーマンスを指弾したい。鳩山氏は派手好きな性格から、周囲からちやほやされ注目されないと面白くないのかもしれない。いつも取り巻きに囲まれてへらへらしていたいのに違いない。普通ならこんな人物は逆に相手にされないものだが、やはり鳩山氏の金の力であろう。いつも周囲には取り巻きがいる。金持ちには敵わない。

 しかし、鳩山氏は本来議員辞職をして当然であり、自分の存在感が薄いからといって所属する政党を惑わせるような行動は、総理大臣を務めた人物として些か無責任ではないだろうか。今日の国会でも自民党の山本一太参議院議員から野田首相に対して「鳩山議員のイラン訪問を止めさせて下さい」と注文が出たほどである。それに対して首相は、鳩山氏とよく話し合ってみたいと暢気なことを言っていた。その前に野田首相も玄葉外相も鳩山元首相のイラン行きについて好ましいとは思わないと不快感を表明していたはずだ。結局今日の参議院予算委員会で野田首相は鳩山氏の訪問中止もあり得ると応えた。

 そもそも鳩山氏のイラン訪問は何が目的か。アフマディネジャド大統領や実力者ハメイニ氏らと会談して、核開発をめぐる原油供給の停滞、武力衝突の回避を探る意向のようだが、これは政府の方針とは外れており完全な二元外交になる。鳩山氏はこんなことも分からなくなってしまったのか。

 されど、誰もこのお坊ちゃん議員の暴走を完全には止められない。どうしてこういう国のことを考えない国会議員が後から後から出てくるのだろう。民主党内がばらばらで統制が取れていないからだ。少なくとも3年前の総選挙までは野党としての民主党は、与党自民党に代って何かやってくれそうな気がした。それが今では自らは何もできず、何をやらせてもできそうになく何もしないまま落ちるところまで落ちぶれてしまった。こうなるとこれから党内分裂も拡大する。貧すれば鈍するだ。まったく救いようがない。

2012年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com