1793.2012年4月10日(火) 無神経で無責任な鳩山由紀夫氏のイラン訪問

 5日の本ブログで取り上げた鳩山元首相の無意味なイラン訪問についてまた書くことにする。当然予想されたことではなったが、案の定周囲の反対を押し切って強行したイラン訪問は今大きな問題となっている。イラン大統領府のホームページ上に鳩山氏がイランに対して厳しい対応を取る国際原子力委員会(IAEA)に反論をしてイランに同調するような発言をしたと報道されたのである。鳩山氏はその報道は捏造されたと反論している。

 大統領府のサイトには、「大統領は、核兵器廃絶の必要性を強調したうえで、いかなる国も国の意思を他国に押しつけることはできないと語った。日本の元首相は、IAEAはイランなど一部の国に二重基準を適用しており公正ではないと批判した」と書かれた。今日も鳩山氏は自分の話したこととは違うと弁解していたが、もう後の祭りである。

 一旦大統領府が報道した事実は消しがたい。したたかなイラン政府に苦労しらずのお坊ちゃん代議士・鳩山由紀夫氏はいとも簡単に手篭めにされ、まんまと利用されたのである。随いて行った中東問題専門家の大野元裕参議院議員も同罪である。

 個人の資格でイランを訪問すると出発前に語っていた鳩山氏だが、相手はそうは見ない。少なくとも元首相であり、政権政党の最高顧問(外交担当)でもある、その訪問はイランにとっては願ってもない窮鳥である。こんなことも分からない軽薄な人物が国の外交の最高顧問とは呆れて物が言えない。

 だから、言わないこっちゃない。やはり手練手管のイラン政府にしてやられたのである。あの世界を敵に回して戦う歴戦の戦士、アフマディネジャド大統領と、沖縄基地移設問題ひとつ解決できずに現在の混乱の素を作り赤恥をかいて、早々に首相の座を放り出したお坊ちゃんでは最初から勝負はついていた。

 民主党政権は現在アメリカ政府のイラン制裁の要求に応じてイランからの原油輸入を減らしつつあり、米政府からその対応を評価されていたばかりである。その最中にこのざまである。党内外から批判の矛先が向けられるのは必定である。石原伸晃・自民党幹事長の如きは、要らん(イラン)外交と茶化す有様である。

 この問題にどう決着つけるのだろうか。アメリカ政府としても穏やかではないと思うが、鳩山氏ひとりがイランでそんな発言をしていなかったといくら主張したところで、ニアミスを犯したことは疑いようがない。鳩山氏は当然党の方針に従わなかったうえに、国益を損なったわけで、党にとっては重罪である。直ちに除名すべきであろう。一件落着したら、鳩山氏を無理やりにでも引退させてもらわねば、同じような国益を損なうような事態が再び起きる。まったく困った御仁である。

2012年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com