1811.2012年4月28日(土) セザンヌ展を鑑賞する。

 開館5周年記念の催しに六本木の国立新美術館で、フロアは違うが「セザンヌ展」と「エルミタージュ展」の二つの美術展が開かれている。今日妻と前者の「セザンヌ展」を鑑賞に出かけた。

 ポール・セザンヌと言えば、学校では「静物画の巨匠」と習ったが、モネ、ルノワールら印象派後の画家として風景画や人物画を見ることも多い。風景画の中では、「サント・ヴィクトワール山」の連作がつとに知られている。

 1982年10月文部省派遣茨城県教員海外視察団の添乗員として同行し、セザンヌの故郷・エックス・アン・プロヴァンスに4日間滞在して教育施設、学校を訪問した折に、エックスが生んだ巨人であるセザンヌや、彼が描いたサント・ヴィクトワール山について散々自慢話を話し聞かされ、マロニエ並木の美しいエックスからキャンバスに描かれた独特の山容である名山を遠望して、しばしセザンヌを偲んだものだ。

 今日久しぶりに名画の幾点かを楽しんだが、現在この種の企画は斬新な仕掛けやアイディアが施され、割合気軽に楽しむことができる。ただ、70点ばかりあった作品は効率的に配置されてはいたが、作品に対する照明の当てかたがやや強すぎるのか画が一部に光って見え、鑑賞する立場からはちょっとまぶしいような気がした。その点では幾分見にくい点もあった。このセザンヌ展は3月から6月まで開催されているが、同時開催のエルミタージュ展は4月から7月まで観られるようなので、いずれまた訪れてエルミタージュ展も観てみたいと思っている。

 さて、今朝ベオグラードの山崎さんから電話があった。25日に一時帰国して滞在先からの電話だった。来月2日に一緒に出版ニュース社の清田義昭社長を訪れることを確認した。セルビアの抒情詩人ニゴシェについて彼が共訳書として現地で出版した立派な書物の文庫本版の出版打ち合わせだが、果たして引き受けてくれる出版社が見つかるかどうか現時点ではまだ分かっていない。少しでも力になれて日本でも彼が望む文庫本で出版されたら、これに勝る喜びはない。今度の訪日では東北地方を訪問してからご両親の墓参をすると話していた。出版の話が順調にいってご両親の供養になれば申し分ないのだが・・・。

2012年4月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com