3320.2016年6月15日(水) 急転直下!舛添知事辞職

 今日午後開催予定の東京都議会で舛添知事の不信任案が提出、可決されて知事は失職するシナリオだった。ところが、今朝のニュースによると知事はすでに職員を通じて都議会議長宛に21日付辞職願を提出した。これにより知事は職を去ることになった。急転直下の展開である。

 自民党東京都連幹事長が現状では参院選に悪影響を与えるため、不信任案を出さざるを得ないからと知事に辞職を勧め、昨晩遅くまで説得していた。ところがどうしても舛添知事はリオ・オリンピック終了後の9月まで知事職に留まりたいと辞職の要請を受け入れなかった。そこでそれまで不信任案提出を控えていた自民党も我慢し切れず、ついに今日の都議会に不信任案を提出することを知事に伝えた。苦しんだ末に知事は一転翻意し辞職を決断したということだろう。

 その後午後1時、3時、5時と度々引き伸ばされた後午後6時になって漸く都議会は開催された。どうもちぐはぐで午後5時には、舛添知事も全都議も着席したにも拘わらず、どういうわけかまたもや議会は延期された。舛添知事最後のスピーチを聞こうと朝早くから都庁を訪れた都民もさぞお疲れだろう。

 知事は最後の議会スピーチで、「都知事に就任して以来、東京を世界一の都市にするため取り組んできた。任期途中で辞任することに反省と心残りの念はつきないが、みずからの不徳のいたすところだ」と退任のあいさつを述べた。また、 「リオ・オリンピック前の(都知事)選挙は次期開催国として相応しくない。避けたいと思ったが、これ以上、都政の停滞を長引かせることは、私にとっても耐えがたいことだった」とも述べた。だが、海外の評判は決して好意的ではない。フランスのAFP通信は、新国立競技場建設、エンブレム問題に続き、東京オリンピックにまたもやスキャンダルが発生したと皮肉も交えて報道した。

 舛添知事が辞めたことで、すべてが落着というわけにはいかない。発端となった高額の海外出張費、公用車の私的利用疑惑、家族旅行費用をホテルの事務所経費で支払い、美術品などの公費支出、等々数々の疑惑の公私混同は未解決のままである。加えて辞職後50日以内に次期知事選出のための選挙を行わなければならない。しかも、その費用がざっと50億円かかるという突然降りかかった臨時支出をどうやって補填するのか。

 それにしても都民はドエライ人物を知事に選出したものだ。目立ちたがり屋で出世志向が強く、恥知らずで情け知らずの男に振り回されてしまった。舛添都政のこの2年4ヶ月間は何だったのだろうか。

 突然の知事降板劇で次期知事の候補者は直ぐには見つかりそうもないが、猪瀬前知事に引き続く金塗れの知事はもういい加減にしてほしいものである。

2016年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com