1865.2012年6月21日(木) 民主党は分裂か。

 昨日民主党は党として国会に提出する消費増税を含む「税と社会保障の一体改革関連法案」を、党議員に説明し党内でまとめるべく国会議員懇談会を開き、野田首相及び執行部が法案提出への協力を呼びかけたが、端から消費増税に対する小沢元代表ら反対グループの強い抵抗の声に押されて時間切れとなり、首相と幹事長に一任という事態になり怒号の中を集会は打ち切りとなった。周囲はいよいよ民主党内は分裂かと色めき立っている。小沢元代表は今日法案提出では当然反対票を投じると語り、採決後に同志と相談して最善の選択肢を採るとコメントした。小沢氏の離党はほぼ確実だろう。民主党の分裂は間違いないところだ。

 その後、国会では当初噂されていた会期末の今日中に同法案の採決を図るかと思いきや、審議が必要であるとして国会会期を9月8日まで何と79日も延長することを決めたこと以外何も決められなかった。

 政治がこんな行き詰まった状態だから、皆すべてに真剣味が薄れている。昨日は原発再稼動が決まったばかりの大飯原発で、タンク内の水位が異常に低下して警報が鳴ったにも拘らず、直ちに事態を報告せず、大分経過してから公表するという好い加減さである。これを関西電力では、外部に公表するような事態ではないと真剣味のない開き直りのコメントを出す有様である。こんな弛緩したマインドで、第二の福島原発事故の再発を防ぐことができるのだろうか。

 さて、日本国内の政治がこの体たらくなら、海外でも心配なことがたくさんある。先日大統領選が行われ、イスラム同胞団のムルシ氏が当選したばかりだが、新しい政治体制には軍部が同調しないようで、若者の間では軍部によるクーデターだと、軍に対する反発の声が挙がっている。

 シリアでは相変わらず政治と社会の混乱は続いており、内戦状態にある。アメリカのオバマ大統領がシリアを支援するロシアと中国にシリアへの援助を控えるよう説得したが、これも功を奏さず、袋小路に入った感じである。

 ギリシャでは漸く連立政権が成立する舞台はできたが、財政不安は未だ解決の見通しが立たず、ユーロからの離脱は一時的に避けられたとは言え、今もギリシャ経済への不安は消えていない。

 内外の社会環境がこんな状態で、我々大したことをやっていない人間にとってもどうしてこうも今権力を握っている人たちは、自分たちのことしか考えないのだろうと不信感ばかりが募る。

2012年6月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com