1864.2012年6月20日(火) 官僚の隠蔽行為と無責任体質をもっと糾弾すべきではないか。

 昨日は6月にしては8年ぶりの台風4号襲来により、午後になってから激しい風雨に交通機関も寸断され、各地で大きな爪痕を残した。その影響であろうか、今日空は晴れたが、気温は午後になってぐんぐん上がり都内では今年最高の30.2℃を記録した。台風4号に続いて南方洋上に発生した5号の影響で、明日以降も再び強い風雨がやってきそうで一寸心配である。

 さて、本ブログでも指摘した、朝日新聞が槍玉に挙げたアメリカ・エネルギー省提供の福島原発汚染地図の放置について、責任感の薄い官の原子力村の関係者が大した反省もせず、一部には開き直ってその経緯と内部事情を他人事のように説明した。

 本来住民避難に活用されるべき汚染地図は、アメリカから外務省を通じて間違いなく経産省原子力安全・保安院と文科省に届けられた。だが、前者の言い分は、提供された7枚のデータは大変重要で情報は共有されるべきだったと認識していながら、内部でどう取り扱われたかの記録がなく、住民避難対策担当である「住民安全班」になぜ渡らなかったのかが分からないという不始末ぶりである。室内にA2判に拡大した地図が掲示され、同じ室内で作業していた「住民安全班」のスタッフの目に入らないわけがない。その説明は極めて不自然で説得力に欠けるものである。その原因は調査中というが、判明したらきちんと説明してもらえるだろうか。

 後者の文科省に至っては、更に無責任が過ぎる。情報は共有すべきものと認識しながらも、陸上でのモニタリングを収集することが文科省の担当としらけた答えが返ってくる。対応する必要があれば、保安院が出すと思ったと、もう完全に責任転嫁をしている。そのうえで文科省に不手際はないとまで言い切っている。縦割り行政の最も悪い点である。ことは国民の生命に関する問題が、当事者意識の薄い官僚たちによって都合の良いように取り扱われている印象を受ける。

 第一これでは、日本では得られなかった貴重な資料をわざわざ提供してくれたアメリカ政府に対しても失礼ではないか。

 仕事をするフリはする。しかし、あくまで決められた範囲内で、決められた通りにしか動かない。間違っても言い訳ばかりで、責任転嫁する。つまり隣家が火事に遭っても消火する気はまるでないということだ。公僕であるべき筈なのに国民のことは一向に構わない。それにも拘わらず官僚たちは好待遇を受けている。一体いつごろから官僚たちは、こういう背任的な行為にぬくぬくと身を任せるようになったのか。

 福島原発事故の各調査委員会の議事録もほとんど記録していなかった不始末があったばかりではないか。あまりにも酷いと言わざるを得ない。

2012年6月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com