1856.2012年6月12日(火) 特別自治体、広域連合とは?

 今月21日に国会会期が終わる。今国会でも相変わらず与野党の茶番が行われているが、時間をかけているにも拘わらず、与野党の番外ショーによって重要法案は何一つ通らず、今や国会は機能不全の体たらくである。

 最大の狙いだった野田政権の消費増税が、「税と社会保障の一体改革」の名の下に消費税値上げとセットにした社会保障制度改革が野党の合意を得られないからである。ましてや、消費税値上げに関しては、野党ばかりでなく民主党内に反対派がぞろぞろいるようでは政治家最大の仕事である法律を作り、実行するという理念は望むべくもない。

 ライバル政党の粗探しばかりにうつつを抜かす野党の自民党と、お互いの足の引っ張り合いに終始して前向きな政策の実行に何らの関与もできない与党民主党の次元の低い政争には呆れるばかりである。これでは海外諸国のわが国を見つめる目は一層厳しいものとなるだろう。政治家がダメなら誰に頼ったら良いのか。

 さて、「関西広域連合」という言葉をメディアが言うなりに、曖昧なまま理解してきた。特に、大飯原発再稼動問題が話題になるようになってから、「関西広域連合」という組織が大きく取り上げられるようになった。今朝の朝日新聞にこの言葉の解説が出ていた。

 一つ一つの自治体では対応が難しい課題に複数の自治体が取り組むため、17年前に設置が認められた特別な自治体だそうだ。面白いのはこの関西広域連合には奈良県を除く近畿5府県と鳥取、徳島県が加わり、大阪市と堺市が参加している。更に8月には神戸市と京都市が加盟するという。横の連絡や指揮命令系統にはそれなりの難しさがあるだろう。実務はどう行うのだろうか。でも、新たな面白い試みだと思う。

 この広域連合という自治体の実態を知らずして、生半可な理解をしていたのは軽率だった。そう言えば、東日本大震災で未曾有の被害を蒙った陸前高田市で、4年前に陸前高田市、大船渡市、住田町からなる「気仙広域連合」の仕事を請け負ったことがあったが、その時は自分が講師を務めたにも拘わらず、広域連合の実態がよく分かっていなかった。お恥ずかしい限りである。

2012年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com