今夏東京ではあまり暑い日がなく、夜なぞは涼しい日も多くて、むしろ凌ぎやすいくらいである。ところが、異常気象のせいだろうか、ここ2,3日は北海道の気温が30℃を超して、沖縄より暑い日があるという異変ぶりである。
東京でも雨が少ないと思っていたら、午後になって小降りだが、少し雨が降ったのでほっとしている。
さて、このところ次々とロンドン五輪の出場選手が決まり、華やかに紹介されている。オリンピックは勝つことが目的ではなく出場することに意義があると、近代オリンピックの創始者・クーベルタン男爵は公言したが、そうは言っても今や出場するだけでは肩身が狭い。やはりメダルを獲得することが最大の目標に成っている。実際強豪選手の中には金メダルが取れなければ出場する意味がないと豪語する選手もいるほどである。
そのオリンピックは、今月末ロンドン五輪が開催された後、4年後の2016年にブラジルのリオで開催される。開催地決定当時はブラジルの経済も上り調子で南米初めての開催を世界中から祝福されたものである。 だが、ヨーロッパ経済不況のあおりを受けて高成長率にも陰りが見え、少し雲行きが怪しくなってきた。予定の地下鉄工事が進まず、新たに建設予定の競技場や選手村の建設もまだ始まっていない。さてどうなることやら。
その一方で、リオ五輪後の2020年の大会に立候補地として争っている都市が、今では3都市に絞られた。トルコのイスタンブール、スペインのマドリード、そしてわが東京である。この内、マドリードがスペインの財政危機を反映して開催地として大丈夫かとの不安の声が聞かれる。すでに、ローマがやはり経済不況のせいで早めに下りたこともマドリード危機説をあおっている。スペイン五輪委員会は、オリンピック開催により雇用情勢が向上すると強気を装っているが、実際にはどうだろうか。危ないような気もする。あまり明るい話題が聞かれない最近では、せめて各立候補地がしのぎを削る招聘合戦を戦い、賑やかに最終候補地決定としてもらいたいものである。
ところで、6月末ごろから連日のように市民団体による原発再開反対のデモが霞ヶ関界隈を行進しているが、ついに今日大飯原発3号機が再稼動した。責任は私が取ると言った野田首相はこの責任という言葉の意味をどう解釈したのだろうか。今後次から次へと休止中の原発が再稼動を始めるだろう。それにしても、アンマンでもらった新聞に「大飯原発再稼動反対」のプラカードを掲げた反対派の人々の大きな写真が載っていたが、それほどアピールの強い原発再稼動について、いとも簡単に反対の声を押し切って再稼動へ舵を切るというのはどういう哲学に基づいているのだろうか。