1886.2012年7月12日(木) 新党「国民の生活が第一」は、大丈夫か。

 昨日民主党を離党した小沢一郎・元代表以下民主党衆議院議員37名、参議院議員12名が新党結成を発表した。新党の名称が「国民の生活が第一」という民主党の公約をそのまま新党に使っている。

 どうも従来の政党らしい名前ではなく、政権公約とか、スローガンを党名につける風潮が出てきたのだろうか。海外では「オリーブの木」とか、「みどりの党」という名があるが、日本では「みんなの党」や、「立ち上がれ!日本」のようなちょっと変わった名前でも中々馴染めない。それが、「国民の生活が第一」と国民向けの名前をつけたが、本音は「自分たちの生活が第一」ではないのかとつい勘ぐりたくなる。

 小沢氏は過去にも3度も離党し、新党を結成している。新党はいずれも合従連合を繰り替えして、結局は小沢氏は天下を取るまでには至っていない。今度も政界通に言わせると、以前党を割って新党を結成した時に比べて国民の目は冷ややかだと診断している。下手をすると小沢氏にとっても命取りになりかねず、これが最後のパフォーマンスとなって、求心力を低下させていく可能性もある。

 今度の民主党分裂、それに伴う新党結成は民主党の「消費税を上げない」とのマニフェストに反するとして、新党はこの消費増税法案の撤回のために戦うと威勢はよいが、三党合意のうえで衆議院を通過した法案を阻止するのは至難である。小沢新党は、消費増税反対と脱原発を主に主張しているが、主張自体は受け入れられても、現状の財政状態を勘案すると、その前に財政基盤が潤うような主義、政策を詳らかに公表する必要があるのではないか。

 ただ、それ以前に新党自体の財政基盤は大丈夫なのか。党員は1年生議員が多く、次の選挙に勝てる可能性のある人は少ない。また、政党交付金も来年4月までもらえない。行き倒れ状態にならなければ良いがと他人事ならず、気にかかる。大山鳴動して鼠一匹出ずにならないことを願うばかりである。

2012年7月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com