日本海と東シナ海は荒れ模様である。毎日ニュースは李明博・韓国大統領の一連の言動から、昨日の香港船の尖閣列島上陸まで、専門家があちこちのテレビ局を駆け周り日本の外交、領土問題について持論を述べている。今日は日本の強硬派地方議員ら10名が尖閣諸島の魚釣島へ上陸した。国会議員も近寄ったが、上陸が法律に触れるとのことから周辺で先の戦争の犠牲者の慰霊を行うことに切り替えたようだ。中国国内では反日デモが行われたようだ。当分この騒ぎは収まりそうもない。
こんな紛争や戦争に直結しそうな醜悪なニュースを毎日聞かされるのは気分が悪いし、もううんざりである。
そんなバッド・ニュースに比較して、ほのぼのした身近な情報を得た。先日セルビア・ベオグラードの山崎さんから、ロンドン・オリンピックに出場した馬術競技の法華津寛さんは大学でわれわれと同期だったのではないかと訊ねてきた。調べてみると確かに私立武蔵高校から現役で経済学部に入学し、我々と同じ1963年に卒業している。授業も一緒に受講していた可能性もある。卒業アルバムには詰襟姿の凛々しい個人写真が載っていた。ドイツで馬術修行をしていくらいだから、多分第2外国語はドイツ語を専攻したのではないかと推測したところ、間違いなくドイツ語組の「E組」に名前が載っていた。名簿を見ると部活は何もやっていない。大学では馬術部に所属せず、個人的に馬術クラブ辺りでトレーニングを積んでいたのだろう。
それより何よりゼミでは「尾城ゼミ」に所属していたのには、驚いた。というのは、山崎さん自身も尾城ゼミに属していたからである。どちらかがあまり熱心にゼミに出ていなかったので、はっきり覚えていないのかもしれない。山崎さんも顔を見たような気がしていたのだろうし、名前も珍しい「法華津」だったので、ぼんやりと記憶に残っていたのだろう。
早速山崎さんに連絡してあげようと思う。でも、この年齢で同期生がオリンピック選手とは愉快だ。法華津さんはロンドンでは成績は芳しくなかったが、全出場選手の中でも最年長ということから話題となり、イギリス国内でもBBCで取り上げられ注目を集めた。加えてこれもご縁というのか、法華津さん名義のマンションは拙宅から東横線・自由が丘駅へ向かう途中にある。こんな身近な場所に住まわれていたとは、縁は異なものというが、本当だ。
尖閣諸島や竹島の陣地取り合戦で争っているのに比べて、身近のほのぼのとするトピックに少しは気持ちも救われる。