ゼミ恩師の追悼文集もすべての原稿が集まり、組版も終えたところで大体の形を煮詰めようと、編集委員のひとり、赤松さんに同行してもらい印刷会社へ出かけた。窓口になってくれている印刷会社部長が、懇切にアドバイスをしてくれる。若干決めかねている点もあるが、作成には大きな問題もなくほぼ予定通り仕上げられると思う。29日の次回編集会議で全般的な了解を得ようと考えている。印刷会社のアドバイスによれば、原稿がA4判なので、実物仕上げのB5判のサンプルを1冊作成してみると凡その感じがつかめるということだったので、まだ名簿ができていないが、名簿抜きで仮作成してもらうことにした。今度の文集のできにはある程度の手応えを感じている。
ロンドン・オリンピックの盛況でやや陰が霞んだ感じの甲子園の高校野球だが、それでも今年は神奈川代表の桐光学園の松井裕樹投手が三振奪取ショーを見せている。残念ながら今日準々決勝で敗れ、一大会の個人三振奪取記録は途絶えることになってしまったが、今日の15三振を加えて4試合で68個を奪ったことになる。これは過去の三振記録に比べても見劣りせず、歴代3位だというから驚きである。トップは1958年の徳島商高の坂東英二投手で、6試合完投して83個の三振奪取だった。松井投手がもし勝ち続けていれば、坂東投手の記録を破ったであろうことは間違いない。高校野球に個人記録はあまり求められないが、それでもこの三振奪取はダントヅである。まだ、2年生だそうだから、来年にも期待できるだろう。
さて、今日外務省の人事報道によれば、駐米、駐韓、中国駐在大使がそれぞれ交代することになった。駐米大使に転出するのは、何と佐々江賢一郎・外務次官である。また、昔に戻る先祖還り人事である。外交官のトップ・外務次官を経て特命全権大使に転出するのは、おかしいという話が以前あって次官になったら勇退するということになった。それが11年ぶりに復活したのである。つまり駐米大使が外務次官より上位にいるという奇妙な構図である。結局外交に理念も哲学もないから、せっかく決めたルールをいとも簡単に反故にする。それを政権政党の民主党がやってのけた。
もうひとつの目立った大使人事は、中国大使・丹羽宇一郎氏が更迭されることになったことである。民主党政権発足とともに、目玉人事として民間大使に鳴り物入りで任命された丹羽氏が、石原都知事が尖閣諸島を購入すると発言したことを受け、日中関係に重大な危機をもたらすと発言したことが民主党内の批判を受け、結局辞めさせられることになった。本人にとっても極めて不本意であり、無念だろう。ここにも民主党政権が毅然として「民間人外交」を貫く姿勢が見られなかった。刺々しくなった日中関係に、経済人としてのセンスを見せてくれるのかと期待していたのに、残念である。
民主党のマニフェスト違反と実行力のなさ、それに加えて理念がないことには、今更ながら呆れ果てる。