一昨日日中中国の首都・北京市内のど真ん中で、こともあろうに中国駐在大使・丹羽宇一郎氏の公用車が、中国人が運転する2台の高級ドイツ車に襲われ、公道上で走行を妨害されて停止させられたうえに、件の高級車から降りてきた中国人に、車に掲げられていた日章旗を無理やり奪われた。尖閣諸島の領土問題が揉めている中で、中国各地では反日デモが高まっているが、そのデモに便乗したかのように日本の外交官を襲うという、かつてなかった外交上非礼な行為があった。その実態が少しずつテレビで報道されている。
当然日本政府は中国政府へ抗議しているが、「世界の中の大非礼国家」中国は口先では「遺憾」と言いながら、これほどの非礼に対して何ひとつ謝罪の言葉がない。今日山口外務副大臣が野田首相の胡錦濤・国家主席宛親書を携えて北京入りした。
大使公用車に同乗していた大使館員が撮影した人物と車、プレート№を中国公安当局に提出したが、未だに容疑者が拘束されたとの情報はない。
それにも増して驚くのは、こうした国家的破廉恥に対して国民の間には、この非礼を諌める声より、愛国的行為として賞賛する声の方が大きく、中国政府の本音はともかく、実際は手を拱いてともども田舎芝居を演じていることである。中国政府は低レベルの愛国者に合わせて、世界的にも恥ずかしい下手な舞台を世界に向かって見せているのだ。こんな礼を失した乱暴な行為が、まさか孔子や孟子を生んだ国で行われるとは思いも寄らなかった。
韓国の李明博・大統領にせよ、中国政府の高官にせよ、もはや周囲が見えず自分たちがいかに下賎な行為を犯しているのかが分からなくなっているのではないか。これは戦後の反日教育の歪んだ一面がはしなくも表れたのだろうが、国際的にみても品位を失い、やがて世界から信頼を失うということが分からないのだろうか。
まともな中国人、韓国人とお付き合いしたいものである。
さて、1ヶ月半ぶりに恩師の追悼文集の編集委員会を開いた。すでに見本もできて、ある程度満足できる見通しが立ち気持ちは軽い。あと名簿さえ整理できれば、すぐ発行へ向けてGOサインを出せる。印刷発行し希望者に配布して一段落というところだが、取り合えずひと山越えてほっとしている。