1969.2012年10月3日(水) 中国の反日運動、益々エスカレート

 ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事が日中関係の悪化に懸念を示し、日中両国に混乱回避を求めた。だが、残念ながら当分その気配は見られない。こともあろうに9日から東京で開催される、そのIMF年次総会に中国の大手銀行が揃って欠席することになった。東京で開催される会議だから出席しないということのようだが、まるで幼児のずる休みの発想と変わりない。この決定も中国政府の意向を受けたと見られている。

 今日も天津で開催される国際モーターショーに日本のメーカーではトヨタ、日産以外はブース出展を取りやめることを決めた。こんなことは初めてである。昨日は日本から郵送された日本の日刊新聞が中国の税関でストップをかけられ輸入を止められた。日本からの輸入品も中国港で厳しい審査を受け、許可されるまでかなりの時間がかかるようになった。書店で日本関係の書物が店頭から姿を消した。これは少し緩和されてきたようだが、ほかにもとても日本では考えられないような嫌がらせが頻発している。数日前にはワシントン・ポスト紙に、その翌日にはパキスタンの著名日刊紙に尖閣諸島は日清戦争の戦果として日本が中国から奪い取ったものだと広告を掲載したり、とにかくやり方が陰湿で質が悪い。

 スポーツ、文化面の交流事業も中止されることが増えてきた。観光面でも両国に顕著な影響が現れてきたようだが、日本人は自主的に判断して中国へ旅行したり、中止しているが、中国では日本に行くと反中国デモで身に危険が及ぶから中止した方がよいとアドバイスされるそうだから、とても話にならない。相手国を陥れる悪質なデマを造成しているのだ。

 世界は先日の中国国内の無軌道な反日デモで、破壊、略奪、狼藉を繰り返した中国人の野蛮な行動を冷静に見ているので、そのツケはいずれ中国に跳ね返ってくるであろう。双方にとって何のプラスにもならない中傷、誹謗の繰り返しは、益々両国の和解への道のりを遠ざけるものである。中国政府には国民の暴力的な反日運動を容認し、側面的に支援している空気さえある。元へ戻るまでに相当時間がかかると思われるが、政治的な面はともかく、その他の分野では今後相手国に対する嫌がらせ行為を自粛するだけでも対立解消に貢献するのではないかと思う。両国の思いやりと知恵が問われていると思う。

 あまり良いニュースが聞かれない中で、珍しく日本でシェールオイルが採掘された。シェールオイル(shale oil)とは深い地層に埋もれた頁岩油(けつがんゆ)のことである。その埋蔵量の多いアメリカではすでにシェールオイルはかなり産出され、利用されている。石炭採掘をほぼ止めてから、日本では天然資源が採掘され利用されることはほとんどなくなり、必要なエネルギー源はすべて外国から輸入されるようになった。そんな折僅少とは言え秋田県内でシェールオイル鉱脈が見つかり、今日初めて国内で掘り出された。量的にはまだ少なく採算ベースに乗るものではないが、採算性さえクリアできれば他にも鉱脈の可能性があると見られているので、今後新エネルギー源として大いに期待できそうだ。数少ない明るいニュースのひとつである。

2012年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com