明日高市首相は訪米し、明後日トランプ大統領と会談する予定である。当初日米首脳会談が決まったころは、まだイラン攻撃前だったので、現在のような深刻な状況ではなかったが、今やイスラエルとの共同作戦でアメリカがイランを激しく空爆したことにより、日米関係も難しい事態に追い込まれている。トランプ大統領は、高市首相との会談を視野にホルムズ海峡の石油輸送船の安全航行のために、日本を始め中国と同盟国へ艦隊派遣を要請するような身勝手な要求をした。要請したのは7か国に対してであるが、いずれの国もアメリカが国際法違反で仕掛けた戦争との解釈の下に、どう対応すべきか思案中である。トランプ氏は昨日支援を要請したのは、彼らがどう反応をするか知りたいためだと無責任なことを仄めかしていた。この7か国の中で、率先して最も強硬に反対しているのはドイツである。ピストリウス国防相は、「強力な米海軍が単独では成し遂げられないことを我々に期待している。これは我々の戦争ではなく、我々が始めた戦争でもない」と距離を置く姿勢を示した。メルツ首相もこの戦争のリスクは大きい。軍事的な解決はなく、政治的な解決しかないと断っている。
一方、アメリカの非同盟国である中国は、軍事行動の中断を述べ、事実上拒否の意思を示唆した。これに対して、国としての回答を保留したままの日本は、「法律に触れないかどうかを検討中」のような生ぬるい考えを漏らしていた。政府としては、トランプ大統領の要求を拒否すれば、日米関係の冷え込みが懸念される一方、艦隊を派遣すればイランとの関係悪化や中東情勢の緊張に巻き込まれるリスクがあるため、苦悩している。政府内には、日米同盟の重視に傾く一方で、多くのエネルギー源を中東からの輸入に頼る板挟みの状況である。それでも紛争の最中の中東に自衛隊艦船を送ることは現状では難しいとの認識が強いようで、明日までに何とか決めようとしている。いつもアメリカの言うなりの日本としては、イランとの関係が悪化したとしても高市流にアメリカの要求に従う道を選ぶのではないかと懸念している。
さて、いま流行りというか、あらゆる分野で利用が拡大している生成AIであるが、これが最近急速に大学生活の間に入り込んでいて、従来の堅実な勉学にマイナス面で現れてきているという。言うまでもなく、多くの学生が論文執筆にAIを利用しているからである。思いも寄らなかったことであるが、学生の書く文体がお互いに大分似ているとの指摘がある。卒業論文などにAIを活用していることは近年話題になっていた。それがそれ以外の分野にもAIが進出して普通の文章を書く場合でも形式的にどことなく似た文章になっているというから、それを読む側からすれば、不思議な感覚がするのではないだろうか。これには、ペンを使って文を書く習慣が薄れている現代にあり得ることで、子どものころからあまりAIに頼らず考えながら紙に書く習慣が失われたことにより、現代病が蔓延ったようだ。気になることである。