2026年度の国の予算案が昨日夜、衆議院を通過した。1月に強気の高市首相が衆議院解散に踏み切ったことにより、2月に総選挙を実施して時間的に厳しくなり、昨日までに審議に関わった時間が過去20年間で最短の59時間だった。当然野党から反発があったが、総選挙で圧倒的な勝利をおさめ、自民党だけで衆議院議席の過半数を獲得した余勢を駆って、自民党は強硬姿勢を貫いた。16日に予算案は自民党が少数与党である参議院で審議されるが、参議院では否決され、衆議院通過の法案がそのまま優先されることだろう。
一般会計予算案の総額は122兆円と過去最大となった。恐らく防衛費の増額を始め、多額の出費が予想され、年度末には赤字を計上してこれまでの赤字額に積み増しされ、将来世代に残されることだろう。
今特別国会は、26年度一般予算を成立させるために、自民党が数の力を発揮して思うがままに振舞ったが、これに対して野党はもとより、メディアからも批判が強い。今朝の朝日新聞にも、「強気の首相 強引な審議」「『高市1強』に自民沈黙 唯々諾々と」「数のおごり 国会議論スキップの危うさ」等々、の批判的な言葉が躍っている。それでも国民の支持が絶対的だと過信している高市首相は、思い通りに突き進むことだろう。
まもなく高市首相は訪米して19日にトランプ大統領と会談する予定であるが、トランプ氏に追従する言動をするだろう。トランプ氏の身勝手な要求により、防衛費増額や、アメリカ製武器類購入などに協力させられ、挙句にはイランとの闘いには、日本はアメリカの言動には理解を示すような態度を示すのではないかと心配である。
さて、そのアメリカのイラン攻撃であるが、トランプ大統領の発言が揺れている。今話題になっているホルムズ海峡のタンカー通行が出来るか、出来ないかによって原油価格が左右される。アメリカ軍が護衛するから心配要らないと話したが、昨日アメリカでは原油が一時98㌦を超えた。円安も進み、1㌦=160円に迫っている。アメリカはロシア産原油輸入を一時的に許可することになった。
イランの最高指導者に就いたモジタバ・ハメネイ師が、昨日初めて声明を発表し、イラン国民の団結を呼びかけると同時に、アメリカとイスラエルに対する徹底抗戦を呼びかけた。ホルムズ海峡の封鎖を続けるとし、アメリカとイスラエルに対して、世界経済を巻き込む戦いで対抗することを宣言した。イランも強硬である。
トランプ大統領の発言が、変わりやすく、現実を正確に表明していない。一昨日には、遂にアメリカの給油機がイラクで墜落し、6人が死亡した。アメリカ人の犠牲者が発生する度にトランプ氏の言葉がトーン・ダウンする。当初言っていた4,5週間内に勝負はつくだろうと言っていたが、少なくとも今夏8月ごろまで長引きそうである。それまで世界中が、物価の高騰に悩まされることだろう。