昨6日はアメリカ国内はもとより、世界中の注目を集めている4年に1度のアメリカ大統領選挙投票日だった。時差の関係でどうしても日本の報道にはズレがあるが、今日午後辺りからメディアが刻一刻投票経過を伝えている。4年前は、マケイン共和党候補に対するオバマ大統領の圧倒的な勝ちっぷりと、スマートに語る‘Yes,we can.’の一語が強く印象に残った選挙だった。しかし、今回はそのオバマ民主党候補とロムニー共和党候補が拮抗して、その結果を読みきれず、結局昨日の投票まで持ち越された。
予想通り激しいつばぜり合いの末、午後になってアメリカのメディアもオバマ優位から、オバマ再選確実へと風は徐々にオバマへなびいて行った。夕方になって最終的にオバマ大統領の再選が決定した。
オバマ大統領が引き続いて大国アメリカの舵取りを行うことは、外交音痴の日本政府にとっては大きな変化がない点で救われるかも知れないが、今後よほど腰を据えて対米外交に真剣に取り組む気持ちがないと、鳩山由紀夫・元首相が日米間に若干亀裂を生じさせてしまった、両国の友好関係を修復させることは難しいのではないかと思う。
当面大きな動きはないと思うが、国際関係が多面的で複雑化している現在、アメリカが今後も世界の一等国として自我を強引に押し通すのも難しくなってくるのではないか。それに合わせてわが国はどうやって日本の言い分を世界に訴えることができるだろうか。期待半分以下、不安半分以上である。
さて、今夕主に東京で活動する湘南高出身者の集い「東京湘南有志会」が、大手町ビル23階の「宴」で開かれた。先日野球部OBの佐々木信也さんから電話で出席されると伺っていたので、楽しみにしていた。実は、昨年書いたエッセイ「トラック島の日系大酋長が見せた大和魂と謎」を、知り合いの元新聞記者らの勧めで少し膨らませて単行本にする企画について、佐々木さんからプロ野球時代の話をもう少し詳しく聞く必要があった。佐々木さんは極めて好意的で近い内に元チームメートとマネージャーに会わせてくれると約束してくれた。
また、ノーベル賞受賞者・根岸英一博士ともそのエッセイについて話をして、エッセイで大きく触れた母校を単行本でPRしましょうということになった。同期生の元通産次官・牧野力くんは6月に私が検証のためアンマンを再訪したエッセイを読んで驚いたとも、感動したとも言ってくれ、トラック島と大酋長一族のプライバシーの書き方が難しいがぜひトライして欲しいと激励された。彼はこのエッセイの主役の一人でもある、森喜朗元首相とも親しいようなので、大変好都合である。いずれ森元首相ともまたお会いして父上のお話を伺わなければならないし、トラック島も再訪して大酋長の娘さんにも会って直接話を聞く必要があると思っている。
この件については、まだまだ検討すべき多くの課題が残されているが、何とかまとめて楽しく読んでもらえるドキュメントに仕上げてみたいと考えている。