158の国と地域が参加した大阪・関西万博が、4月13日に開幕してからちょうど半年後の今日盛況の内に幕を閉じた。次の大型万博は、5年後の2030年にサウジアラビアの首都リヤドで開催される。今日午後閉会式が行われ、秋篠宮殿下、石破首相、吉村大阪府知事らが、それぞれ感謝の言葉を交えて挨拶をされた。
今回の万博の共通テーマは、多様性と持続可能性を追求し、人類だけでなく地球上のあらゆる「いのち」が輝ける未来社会をつくり上げていくことを目指し、「いのち輝く未来社会のデザイン」と謳っている。
今回の万博は開幕してからも未完成のパビリオンがあったり、跡地の利用などで問題があったり、あまり前評判は芳しくなく入場者の出だしはあまりパッとしなかった。1970年の大阪万博では、トレードマークだった岡本太郎製作による「太陽の塔」や、アメリカ館に展示されたアポロ司令船や「月の石」など評判を呼んだ万博に比べて、これという目玉がなかったせいもあり今年の万博は入場者数が懸念されていた。それが、昨日までに期待以上の2,500万人を超える入場者があった。尤も前回1970年には入場者数は6,400万人もいたというからとても比較にはならない。その時私も3回訪れたが、今回は行く機会がなかった。
昨日は最後ということもあり、雨の中を大勢の人が来られたようだが、収入面でも予算をオーヴァーしたようだ。入場者も多かったことを考えれば、大成功だったと言えると思う。これからの問題としては、決まらない跡地の利用法だろう。最終的に計画がまとまるのは、来年春と言われている。密かに囁かれているのが、国際的な観光拠点とするという名目であるが、ホテル、サーキット、テーマパーク、などの他にIR(統合型リゾート)としてカジノ施設が開設されるのではないかということである。
万博主催者の意向もあるだろうが、一番頭に入れなければいけないことは、周辺地域住民の声を配慮すべきだということである。
我が家のお隣さんが、JETROにお勤めで、数年前から大阪の万博担当部署におられ、事後の整理などを終えて近く帰任されることだろう。家族と別れて単身赴任しておられたが、残りが少なくなったところで、奥様が大阪へ行かれ大学生の息子さんと娘さんが隣家で生活しておられる。近日漸く家族揃った生活を取り戻されることだろう。
さて、15日から5日間大相撲ロンドン場所が開催される。大相撲の一行がロンドン・ヒースロー空港に到着した際には、その異様な一行の姿を目にした現地の人は、流石に大きな身体に、ちょんまげと着物姿の力士の珍しい姿にはびっくりしたらしい。日本の相撲の良さや魅力がイギリス人に分かるのか疑問だが、大相撲海外場所は今回が14度目で、ロンドンでは34年ぶりである。ただ、最近大相撲のテレビ中継を観ていると、客席にかなり多くの外国人の姿を見る。我々には分からないが、それなりに興味があるのだろう。
今や大相撲も力士の出身地が世界中に広がり、それなりの実績を上げている。我々が考えている以上に大相撲は彼らにとって興味があるのかも知れない。この際日本相撲協会も思い切って海外へ段階的に普及させることを計画したら好いと思う。